チームの特徴
流通経済大学付属柏高等学校(流経大柏)サッカー部は、プレミアリーグEAST所属の千葉県を代表する強豪校。「大学・高校・地域クラブの垂直統合型指導体制」のモデルケースとして、日本の育成年代に大きな影響を与えてきた。1985年の開校・創部以来、現在では部員131人・マネージャー5人を抱える巨大な競技集団へと成長、110名を超えるプロサッカー選手を輩出。市立船橋・習志野が支配してきた千葉県の高校サッカー史にパラダイムシフトをもたらした。
スタイル: 伝統的に「ハードワーク」「球際への執着心」「圧倒的な運動量」が基盤。現在の榎本雅大監督体制は「新しい流経」と称される変革期にあり、基本陣形は4-4-2。従来の走力・強度に論理的なビルドアップと選手の主体性を上乗せした、現代型のスタイルへとアップデート中。「考えて走り、技術で相手のプレスを剥がすサッカー」へと変貌中。
主な実績
| 大会 | 優勝年 | 備考 |
|---|---|---|
| 全国高校サッカー選手権 | 2007(第86回) | 決勝で藤枝東を 4-0 で破り初優勝 |
| 全日本ユース選手権(U-18) | 2007 | 決勝でサンフレッチェ広島ユースを撃破 |
| 全国高校総合体育大会(インターハイ) | 2008 | 雷雨により決勝中止、市立船橋との両校優勝 |
| 高円宮杯 JFA U-18 プレミアリーグEAST | 2013 | 高体連チーム初のEAST制覇 |
| 高円宮杯U-18サッカーリーグ チャンピオンシップ | 2013 | ヴィッセル神戸U-18をPK戦で下し全国優勝 |
| 全国高校サッカー選手権 | 2017・2018(連続決勝進出) | 全国トップレベル維持の証 |
→ 2007年は選手権+全日本ユースの二冠達成。2013年はプレミア制覇+ファイナル全国優勝の二冠で、高体連がJクラブユースに互角以上の戦いを示した歴史的成果。
チームの歩み
創生期(1985-1999年):苦闘の同好会時代
- 1985年:流通経済大学付属柏高校 開校、サッカー部創部
- 当初は市立船橋・習志野・ラグビー部の影に隠れ、県大会上位進出も困難
- 部員十数名程度の「同好会に近い状態」、独自の練習場すら不十分
本田裕一郎体制(2000年〜):パラダイムシフト
- 2000年:習志野高校で名将として知られた本田裕一郎氏を招聘
- 就任時:本田監督が教員退職金1500万円を投じて5LDKマンションを購入、選手と共同生活を開始
- この時期に培われた「ハードワーク」「球際への執着心」「シージ・メンタリティ」が流経のDNAに
- 2001年:選手寮「小山ドミトリー」完成
- 2002年:専用第二グラウンド整備
全国の頂点へ(2003-2008年)
- 2003年:プリンスリーグ関東&インターハイ初出場
- 2004年:千葉県新人戦・関東大会優勝、選手権予選では市立船橋にPK敗け
- 2005年:高校総体県予選で市立船橋を公式戦で初撃破、選手権初出場
- 2007年:選手権全国優勝+全日本ユース選手権優勝の二冠
- 2008年:インターハイで市立船橋との両校優勝
プレミア制覇(2013年)
- 2013年:プレミアリーグEAST 制覇(高体連初)、ファイナルでヴィッセル神戸U-18をPK戦で撃破
- 小泉慶・青木亮太・ジャーメイン良など、第二期黄金世代を生む
榎本体制(現在):「新しい流経」
- 榎本雅大監督が自らを「良き道先案内人」と表現
- トップダウンからボトムアップへ、選手の主体性を促すスタイルへ移行
- 元Jリーガーの山根巌コーチによる緻密な技術指導
- 2026年シーズンに同期4名のJリーグ内定者を輩出する「自己増殖的シナジー」
強さの3本柱:垂直統合型育成システム
① クラブ・ドラゴンズ柏(U-12〜U-15)
U-15からU-12以下のキッズスクール(U-10、U-11)までを網羅する巨大な育成組織。
- 理念:「日本の街クラブを代表する、突き抜けたクラブ」「Jクラブとは違う価値」
- 「プロで活躍する」ための人間力と多様性の創出を目指す
- Jアカデミー選考から漏れた選手や大器晩成型選手のセーフティネット
② 流通経済大学との連携(垂直統合)
流通経済大学サッカー部(関東大学リーグ1部) は総理大臣杯・全日本大学選手権で通算5回優勝、110名以上のプロ選手を輩出。「高校で芽が出なくても大学で4年間研鑽を積んでプロを目指せる」進路保証は、中学生・保護者にとって魅力的なインセンティブ。
- 2025年合同記者会見:高校4名+大学男子6名+フットサル1名+女子4名の計15名がプロ・アマ内定
③ プロ並みのインフラストラクチャー
メイン・サブグラウンド、クラブハウス、ミーティングルーム、シャワールームなどプロ並みの設備完備。中学生年代が高校生・大学生のトップレベルプレー強度を間近で体感できる環境が、「高い基準(スタンダード)」の早期設定を促す。
④ プロ内定選手がもたらす競争基準
2026年シーズンは同級生から4名のJリーグ内定者を同時輩出(大藤・島谷・安藤・増田)。日常のトレーニングがプロ基準で行われる環境が、全員の底上げにつながっている。
輩出した主なプロ選手(110名以上の系譜)
初期〜2005年:流経の礎を築いた開拓者
- 林 彰洋(GK、FC東京等、Jリーグ屈指の守護神)
- 深津 康太・三門 雄大・近藤 祐介・飯田 真輝
2007年卒・第一期黄金世代(1学年から8名がJリーグ入り)
- 大前 元紀(FW、清水エスパルス等、圧倒的決定力)
- 比嘉 祐介(DF、横浜FM等、無尽蔵のスタミナ)
- 中里 崇宏(MF、横浜FC等)
- 村瀬 勇太・上條 宏晃 ほか
2008-2012年:実力派の継続供給
- 田口 泰士(MF、現千葉、名古屋、磐田等)
- 吉田 眞紀人(FW、現愛媛FC、名古屋、千葉、水戸等)
- 呉屋 大翔(FW、現千葉、 G大阪、柏、大分等)
2013年卒・第二期黄金世代(プレミア制覇世代)
- 小泉 慶(MF、現FC東京 新潟・鹿島等、Jリーグ屈指のポリバレント)
- 青木 亮太(MF、現札幌 名古屋、大宮等)
- ジャーメイン 良(FW、現広島 横浜FC、磐田等、Jリーグ得点ランキング上位)
- 秋山 陽介(名古屋、仙台、福島等)
近年(2014年〜):日本代表クラスへ
- 小川 諒也(左SB、鹿島アントラーズ、シントトロイデンから鹿島へ)
- 関川 郁万(DF、鹿島アントラーズ、日本代表候補)
卒業と同時にJリーグへ
| 選手 | ポジション | 内定先 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 2025 | |||
| 亀田 歩夢 | MF | カターレ富山 | 2025年J2最終節でJ初ゴールでリーグ逆転でJ2に残留に導く |
| 2026 | |||
| 大藤 颯太 | FW | 東京ヴェルディ | 圧倒的な高さ(190cm)とスピード |
| 島谷 義進 | MF | 水戸ホーリーホック | 中盤デュエル・セカンドボール回収・運動量 |
| 安藤 晃希 | MF | 水戸ホーリーホック | 中盤の安定感、J1百年構想リーグEASTで2得点 |
| 増田 大空 | DF | ジュビロ磐田 | 高精度の左足キックとゲームメイク能力 |
大学経由でプロ入り組(2025年内定)
- 渋谷 諒太(松本山雅FC内定)
- 清水 蒼太朗(AC長野パルセイロ内定)
- 女子・フットサル等も含めて計15名
2026年の注目選手(プレミア登録メンバー)
国際的ルーツの主軸
| 背番号 | 選手 | 学年 | 前所属 |
|---|---|---|---|
| 1 | 大泉 未来 | 2年 | GK U-16日本代表 日本人の父とナイジェリア人の母を持つ) |
| 4 | メンディー サイモン友 | 3年 | DF U-18日本代表 川崎フロンターレU-15生田 |
中盤・前線の有望株
| 背番号 | 選手 | 学年 | 前所属 |
|---|---|---|---|
| 6 | 内田 煌生 | 3年 | クラブ・ドラゴンズ柏U-15(生え抜き) |
| 8 | 加島 宏樹 | 3年 | 横浜F・マリノスJY(プロ入りへ圧倒的存在感) |
| 10 | 平野 万緑 | 3年 | 横浜F・マリノスJY 今年のチームの司令塔 |
| 9 | 渡辺 瞳也 | 3年 | JFAアカデミー福島U-15 EAST |
| 14 | 古川 蒼真 | 3年 | FC多摩Jrユース 25年度全国高校選手権優秀選手 |
注目すべき下級生
- 飯浜 空風:山根コーチが「ドリブルも上手いし、パスのセンスもある」と絶賛する技巧派
- 山本 頼斗・菅野 煌大:クラブ・ドラゴンズ柏U-15からの内部昇格組
2026年プレミアリーグEAST 序盤戦
| 日付 | 試合 | 結果 |
|---|---|---|
| 4/5 (第1節) | vs 前橋育英 | 2-0 勝利 |
| 4/11(第2節) | vs 横浜FCユース | 2-0 勝利 |
| 4/19(第3節) | vs 鹿島アントラーズユース | 1-3 敗北 |
| 4/26(第4節) | vs FC東京U-18 | 3-1 勝利 |
| 5/2 (第5節) | vs 柏レイソルU-18 | 1-0 勝利 |
| 5/5 (第6節) | vs 帝京長岡 | 1-0 勝利 |
| 5/10(第7節) | vs 東京ヴェルディユース | 2-0 勝利 |
| 5/16(第8節) | vs 昌平 | 1-0 勝利 |