チームの特徴
浜松開誠館高校サッカー部は2026年プリンスリーグ東海所属、静岡県浜松市の私立中高一貫校のサッカー部である。藤枝東・清水東・静岡学園など県中部の伝統校が覇権を握ってきた「サッカー王国」静岡において、県西部・浜松から台頭した新興勢力である。2002年の中学サッカー部創部、2005年の高校サッカー部創部と歴史は比較的浅いが、「浜松から日本一のクラブを創る」というビジョンを掲げ、急速に力をつけてきた。
スタイル: チームコンセプトは「戦う、走る、粘る」。高度な個人技よりも、球際の強度・ハードワーク・最後まで諦めない精神力と組織的な守備をベースにした、フィジカルの強い「剛」のサッカーを持ち味とする。
主な実績
| 大会 | 実績 | 備考 |
|---|---|---|
| 全国高校サッカー選手権 | 本大会出場3回(2018・2022・2025年度) | いずれも激戦区・静岡県予選を突破 |
| 高円宮杯 JFA U-18プリンスリーグ東海 | 優勝(2022年)/第3位(2025年) | 2022年はプレミアリーグ・プレーオフに進出 |
| 全国高校総体・全国高校サッカー選手権 静岡県予選(2025年度) | 静岡県内二冠 | 夏のインターハイ静岡県予選 初優勝+冬の選手権静岡県予選 優勝 |
| 高円宮杯 JFA U-18プリンスリーグ東海(2026) | 第9節終了時点 4位 | 4勝4分1敗・勝点16(前半戦) |
| 全国中学校サッカー大会 | 優勝(2004年・2022年) | 中学サッカー部の実績 |
チームの歩み
創部と中高一貫の礎(2002〜2005年)
2002年に青嶋文明監督のもと18名で中学サッカー部が創部。2004年には全国中学校サッカー大会で初出場初優勝を果たした。2005年に高校サッカー部が創部され、中学から高校までの6年間を通じた一貫指導の体制が築かれた。
全国への台頭(2018年〜)
2018年度に全国高校サッカー選手権へ初出場。2022年にはプリンスリーグ東海を制し、選手権にも2回目の出場を果たした。
静岡県内二冠(2025年)
2025年、夏のインターハイ静岡県予選を初制覇し、冬の選手権静岡県予選も優勝して静岡県内二冠を達成した。プリンスリーグ東海でも第3位に入った。
現体制(2026年)
約四半世紀チームを率いた創設者・青嶋文明監督が2026年6月12日に退任し、Jリーグ・湘南ベルマーレのトップチームコーチに就任した。後任には、長く中学サッカー部総監督や高校コーチを務めてきた岡本淳一が新監督に就いた。2026年6月の各大会では、インターハイ静岡県予選決勝で静岡学園に1-2で敗れ、東海高校総体でも決勝に進出したが静岡学園にPK戦の末敗れて準優勝となった。
育成システム
中高一貫の6年育成: 全国から選手をかき集めるのではなく、中学年代からの6年間で「戦う、走る、粘る」という哲学と戦術理解を落とし込む。高校進学時にはすでにチームの土台が共有されている点が強み。部員の多くは浜松を中心とする静岡県西部の出身で、隣接する愛知県など東海圏の選手が加わる、地域密着型の構成である。
施設: 創部直後の2002年に全面人工芝の「浜松開誠館総合グラウンド」が完成しており、中学から高校まで同じ拠点で体系的に練習できる環境が整っている。
明治大学ルート: 卒業後に明治大学などの大学サッカーを経てプロ入りするケースが多く、袴田裕太郎・須貝英大・熊取谷一星らがこのルートをたどっている。
輩出した主なプロ選手
歴史は浅いが、近年は多くのJリーガーを輩出している。特に強靭なサイドバック・守備的な選手を数多く送り出しているのが特徴で、2026年は複数のOBが新天地へステップアップ移籍を果たした。
松原 后(DF、ジュビロ磐田)
清水エスパルスからベルギー1部シント=トロイデンでの海外挑戦を経て、地元・磐田でプレーする推進力のある左サイドバック。
須貝 英大(DF、清水エスパルス)
明治大学を経て甲府・鹿島・京都でプレーし、2026年6月に清水へ完全移籍。J1トップクラスのスプリント能力を持つサイドバック。
袴田 裕太郎(DF、湘南ベルマーレ)
横浜FC・磐田・大宮・東京Vなどを渡り歩き、2026年から湘南へ完全移籍。左足の高精度なフィードが武器。
弓場 堅真(MF、柏レイソル)
Honda FC・FC今治・サガン鳥栖を経て、2026年6月に柏へ完全移籍した中盤の技巧派。
吉田 真那斗(DF、サガン鳥栖)
大分での期限付き移籍を経て2026年6月に鳥栖へ完全移籍。U-22日本代表としてアジア競技大会にも出場した。
熊取谷 一星(FW/MF、東京ヴェルディ)
明治大学で主将・10番を背負いインカレ優勝に貢献。2025年からJ1・東京ヴェルディでプレーする。
竹内 涼(MF、ファジアーノ岡山)
長く清水エスパルスのバンディエラとして活躍したベテランMF。
このほか、菅沼一晃(GK・FC岐阜)、加藤大晟(FW・いわきFC)、木下高彰(DF・ラインメール青森)ら、多くのOBが各地でプレーを続けている。
※2026 W杯日本代表26人に同校OBの選出はなし(W杯代表26人の出身校特集)。
補足:プロ選手の所属クラブは移籍により頻繁に変動します。最新の所属情報はJリーグ公式などでご確認ください。
2026年の注目選手
現体制でチームを牽引する主力は以下の通り。
| 選手 | ポジション | 特徴 |
|---|---|---|
| 礒部 舜也 | DF | 長身と対人の強さを誇り、最終ラインを統率するセンターバック |
| 鈴木 翔湧 | DF | 礒部と最終ラインを組む守備の要 |
| 松浦 迅ビエラ | GK | 恵まれた体格とリーチを持つ大型GK |
| 古橋 藍伍 | MF | 攻撃のタクトを振るレフティーの司令塔 |
| 志賀 朋希 | MF | 攻守に顔を出す万能型 |
| 小川 煌斗 | MF | インターハイ静岡県予選の決勝でも得点した推進力のあるアタッカー |
※卒業生は含めない。出典:ゲキサカの現役登録メンバー。
2026年 プリンスリーグ東海 前半戦の戦績
| 節 | 日付 | 対戦相手 | スコア | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 第1節 | 4/4 | 藤枝明誠 | 1-1 | △ |
| 第2節 | 4/11 | 富士市立 | 4-1 | ○ |
| 第3節 | 4/18 | 東海大静岡翔洋 | 0-0 | △ |
| 第4節 | 4/25 | 愛工大名電 | 7-1 | ○ |
| 第5節 | 5/2 | 帝京大可児 | 0-1 | ● |
| 第6節 | 5/5 | 三重 | 3-0 | ○ |
| 第7節 | 5/9 | 清水エスパルスユース | 1-1 | △ |
| 第8節 | 6/13 | 静岡学園 | 1-1 | △ |
| 第9節 | 7/16 | 藤枝東 | 3-1 | ○ |
→ 総括:第9節終了時点で4勝4分1敗・勝点16の4位(20得点7失点)。唯一の黒星は第5節・帝京大可児戦(0-1)のみで、堅い守備を土台に安定した戦いを続けている。特筆すべきは第8節で、開幕から7連勝で首位を独走していた静岡学園を1-1のドローに持ち込み、その連勝を止めた。第9節では藤枝東を3-1で下している。監督交代の時期をまたぎながらも上位で前半戦を折り返した。最新の順位はプリンスリーグ東海で確認できる。