チームの特徴
松本山雅FC U-18は、Jリーグ松本山雅FC(長野県松本市)の育成組織で、U-18は2003年5月に活動を開始した。指揮を執るのはアカデミーダイレクター兼U-18監督の柿本倫明である。クラブは「One Soul」を象徴に掲げ、松本駅前で生まれた市民クラブとしての伝統のもと、「人づくり」を育成の根幹に据える。最大の特徴はクラブ・学校・地域住民が三位一体となった育成モデルであり、松商学園高校との連携協定と市民参加型の支援組織「RAZUSO」がそれを支えている(詳細は後述の育成システムを参照)。スタイルの土台は、トップチームの代名詞である「果敢なハードワーク」「攻守の切り替えの速さ」「球際の強さ」であり、これにテクニックとアスリート能力を融合させたサッカーを志向している。
主な実績
| 大会 | 実績 | 備考 |
|---|---|---|
| Jユースカップ(Jリーグユース選手権) | ベスト4(2016年) | クラブ史上最高の成績 |
| 日本クラブユース選手権(U-18) | 全国大会出場(2019年に北信越第1代表) | 北信越予選を勝ち抜き複数回全国大会に出場 |
| 高円宮杯プリンスリーグ北信越1部(2026) | 第12節終了時点 4位 | 5勝4分3敗・勝点19・25得点20失点(得失点差+5) |
→ 2016年のJユースカップ・ベスト4がクラブ史上最高成績である。北信越のトップ層で安定して戦っており、2026年は第12節時点で首位・アルビレックス新潟U-18を4-1で下すなど、地力の高さを見せている。
チームの歩み
創生期(2003年〜)
- 2003年5月:トップチームのJリーグ入りを目指す時期に合わせ、松本山雅FCのユースアカデミーが活動を開始した。
- 当初は小規模な体制だったが、地域に根ざした育成組織として整備が進められた。
全国での実績
- 2016年:Jユースカップでベスト4に進出。これがクラブ史上最高成績となった。
- 2019年:日本クラブユース選手権(U-18)に北信越第1代表として出場するなど、北信越のトップ層に定着した。
現在(2025〜2026)
- 高円宮杯プリンスリーグ北信越1部で戦い続けており、2026年は第12節終了時点で4位である。
- 2026年の北信越クラブユース選手権ではベスト4に進出した。
育成システム:クラブ・学校・地域の三位一体
① 松商学園高校との連携協定(2017年〜)
2017年4月、松本山雅FCは松商学園高校とユース年代の選手育成に関する連携協定を締結した。U-18の選手が松商学園に進学する一方、クラブからは指導者(矢畑智裕コーチ)が派遣され、学業とサッカーの両立・進路指導を学校とクラブが緊密に連携して支えている。
② 市民参加型の支援組織「RAZUSO(ラズーソ)」(2019年〜)
親会社の資金力に頼りにくい地方クラブが育成環境を整えるため、2019年に市民参加型の支援組織「RAZUSO」を設立した。個人1口3,000円・法人1口10,000円からの小口支援を集め、アカデミーの環境整備に充てている。ファン・サポーターや地域住民が「地元の子どもたちを育てる」プロセスに参加できる仕組みである。
③ かりがねサッカー場を拠点とした一貫育成
練習拠点は松本市のかりがねサッカー場(信州グリーンフィールドかりがね)である。下部年代からの一貫指導により、クラブの戦術哲学を浸透させている。
輩出した主なプロ選手
- 小松 蓮(FW、ヴィッセル神戸):松本山雅U-18からプロへ進んだ「U-18出身プロのパイオニア」。U-15・U-18を経て産業能率大からトップへ戻り、山口・金沢・秋田で得点を重ねた。2023年にはJ3得点王を獲得し、ブラウブリッツ秋田からヴィッセル神戸へ完全移籍した。
- 田中 想来(FW、松本山雅FC):U-15から所属し、トップ昇格後にシンガポールのゲイランへの武者修行を経て成長した、スピードが武器のストライカー。
- 稲福 卓(MF、FCティアモ枚方):松本山雅U-18からトップチームへ直接昇格した第1号。ハードワークとボール奪取に優れる。
- 神田 渉馬(GK、エリース豊島FC):松本市出身。トップ昇格後、関東リーグのエリース豊島FCでプレーする。
- ほかにも、萩原正太郎(MF、松本山雅FC)、樋口大輝(DF、松本山雅FC)、松村厳(MF、松本山雅FC)ら、大学を経てトップチームへ戻る選手も含め、着実にプロを輩出している。
補足:プロ選手の現所属クラブは移籍により頻繁に変動します。最新の所属情報はJリーグ公式や各クラブ公式でご確認ください。
2026年北中米ワールドカップの日本代表に、松本山雅FC U-18出身者は選出されていない。
→ U-18からトップチームへ直接昇格するルートと、大学を経てプロになるルートの双方が確立している。
2026年の注目選手
- 岡 健太(GK):三重県出身の186cmの大型GK。ヴェルデラッソ松阪などを経て松本山雅U-18に加入し、2026年7月にトップチームへの2種登録(背番号35)を果たした、将来を嘱望される守護神である
- 村上 俊太(MF/FW):第8節・帝京長岡2nd戦(5-4)で2得点を挙げるなど攻撃を牽引する
- 松崎 薫(MF/FW):リーグ戦で得点を重ねる攻撃の一角である
- このほか、林純平・牧内瑛・益本ら複数の選手が2026年のリーグ戦で得点を記録している
※学年はJFA等で公表されていないため個別には記載していません(出典:クラブ公式の選手一覧・リーグ戦の得点記録)。
2026年プリンスリーグ北信越1部 序盤戦
| 節 | 日付 | 対戦 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 第1節 | 4/4 | 星稜高校 | △ 3-3 |
| 第2節 | 4/11 | 上越高校 | △ 1-1 |
| 第3節 | 4/18 | アルビレックス新潟U-18 | △ 1-1 |
| 第4節 | 4/25 | 日本文理高校 | ○ 2-1 |
| 第5節 | 5/3 | 鵬学園高校 | ○ 3-0 |
| 第6節 | 5/9 | 松本国際高校 | ● 0-1 |
| 第7節 | 5/16 | 富山第一高校 | ● 2-4 |
| 第8節 | 5/23 | 帝京長岡高校2nd | ○ 5-4 |
| 第9節 | 6/13 | カターレ富山U-18 | △ 1-1 |
| 第10節 | 6/27 | 星稜高校 | ○ 2-1 |
| 第11節 | 7/4 | 上越高校 | ● 1-2 |
| 第12節 | 7/11 | アルビレックス新潟U-18 | ○ 4-1 |
→ 第12節終了時点で5勝4分3敗・勝点19、プリンスリーグ北信越1部の4位(25得点20失点・得失点差+5)。開幕は3試合連続ドローと勝ち切れなかったが、第4節以降は白星を重ね、第8節・帝京長岡2nd戦を5-4、第12節では首位・アルビレックス新潟U-18を4-1で下すなど、攻撃力を発揮している。25得点はリーグ上位の得点力であり、柿本監督のもとアグレッシブな攻撃サッカーを貫く一方、20失点と守備の安定が後半戦(残り6試合)に向けた課題となる。
※試合結果・順位は本サイトの順位データ(毎日自動更新)および高円宮杯プリンスリーグ北信越1部の公式記録・ゲキサカ/高校サッカードットコムの報道と照合済み(第12節終了時点)。