チームの特徴
県立徳島商業高校サッカー部は2026年プリンスリーグ四国所属、徳島県徳島市の公立商業高校である。全国高校サッカー選手権に通算40回出場しており、これは秋田商業(46回)に次ぐ全国2位の記録である。伝統のオレンジ色のユニフォームは「オレンジ旋風」として全国に知られ、公立校でありながら長く徳島県のサッカーを牽引してきた名門である。
スタイル: 「文武両道」を掲げる商業高校の教育理念のもと、「個の力」と「圧倒的な運動量・フィジカル」をベースに、最後まで走り切るスタミナで「走り勝つ」泥臭いサッカーを身上とする。郷土の山・眉山(びざん)を利用した過酷な走り込みが、その走力とメンタリティを支えている。
主な実績
| 大会 | 実績 | 備考 |
|---|---|---|
| 全国高校サッカー選手権 | 出場40回(全国2位) | 秋田商業(46回)に次ぐ全国2位の出場回数。最高成績は1996年度・第75回のベスト4(県勢初の国立進出) |
| 全国高校サッカー選手権(2021年度・第100回) | 11年ぶり40回目の出場 | 創部100周年・1996年の復刻オレンジユニフォーム。初戦で静岡学園に0-5 |
| 全国高校総体(インターハイ)徳島県予選(2026) | 準優勝 | 準決勝で徳島北に勝利、決勝で鳴門に1-2 |
| 高円宮杯 JFA U-18プリンスリーグ四国(2026) | 第9節終了時点 9位 | 1勝2分6敗・勝点5(前半戦) |
チームの歩み
伝統校の系譜
学校の創立は1909年で、大正末期から昭和初期にかけてサッカー部としての活動基盤が整えられた。日本サッカーの普及期から徳島県のサッカー文化の中核を担い、選手権40回出場という全国2位の記録を積み上げてきた。
全国屈指の強豪として
昭和期に全国の強豪校としての地位を確立した。1996年度・第75回選手権では全国ベスト4に進出し、県勢初の国立競技場のピッチに立った(田村直弘が中心選手)。県内ではライバル・徳島市立との「2強時代」を築いた。
苦難と復活
2010年に部員の不祥事が発覚し、その年のインターハイ出場を辞退した。しかし伝統校の底力は失われず、2021年度・第100回選手権で11年ぶり40回目の全国出場を果たした(創部100周年、初戦は静岡学園に0-5)。
現体制(2026年)
かつて鳴門高校でGKとしてプレーした小西健太監督が2020年から指揮を執り、伝統の精神論に現代的な戦術分析を融合させている。2026年6月の令和8年度インターハイ徳島県予選では決勝に進出し、鳴門に1-2で敗れて準優勝だった。
育成システム
私立強豪校のような全国規模のスカウトは行わず、徳島県内の有望な中学生を中心に受け入れる。地元の街クラブ・徳島FCリベリモ、J1・徳島ヴォルティスのジュニアユース、県内中学校サッカー部からの進学者が中核をなす。「伝統のオレンジを着て選手権に出たい」という地元の少年たちの憧れが、最大のスカウティング効果を生んでいる。
伝統のフィジカルトレーニングが特徴で、徳島市のシンボルである眉山を利用した過酷な走り込みで、試合終盤まで走り切る走力と強靭なメンタリティを養う。商業高校としてのビジネス教育や国際交流など、ピッチ外での人間形成にも力を入れている。
輩出した主なプロ選手
塩谷 司(DF、サンフレッチェ広島)
徳島商が輩出した最大の成功者である。高校時代は無名だったが国士舘大学を経て水戸ホーリーホックでプロ入りし、サンフレッチェ広島でJ1優勝・ベストイレブンを経験した元日本代表。UAEのアル・アインFC在籍時にはFIFAクラブワールドカップ決勝でレアル・マドリードから得点を挙げた。2026年現在も広島で現役を続けている。
黒部 光昭(FW、徳島ヴォルティス)
京都パープルサンガなどで活躍した元日本代表の名ストライカー。現役引退後はフロント入りし、現在は地元・徳島ヴォルティスの強化本部長を務める。
田村 直弘(MF)
1996年度・選手権ベスト4進出の中心選手。ガンバ大阪・サガン鳥栖・愛媛FCでプレーし、引退後は指導者の道へ進んだ。
田渕 龍二(DF)
大塚製薬・コンサドーレ札幌・ヴィッセル神戸でプレーした右サイドバック。引退後はライバル校・徳島市立高校のコーチを務めている。
このほか、島卓視・佐々木一輝・新田広一郎(徳島ヴォルティス)らがOBとして各地でプレー・指導にあたっている。
※2026 W杯日本代表26人に同校OBの選出はなし(W杯代表26人の出身校特集)。塩谷司・黒部光昭はいずれも元日本代表だが、2026年大会とは無関係である。
補足:プロ選手の所属クラブは移籍により頻繁に変動します。最新の所属情報はJリーグ公式などでご確認ください。
2026年の注目選手
2026年プリンスリーグ四国で存在感を示しているのが以下の現役メンバーである。
| 選手 | ポジション | 2026年プリンスリーグ四国での動き |
|---|---|---|
| 岩崎 翔天 | FW | 攻撃の核となるエースストライカー |
| 藤澤 珀人 | FW | 第7節で得点、第8節・FC今治U-18戦では2得点を挙げ今季初勝利の立役者に |
| 近藤 鉄将 | MF | 第3〜5節と3試合連続で得点を記録した得点源 |
| 水原 陽 | DF | 攻撃参加が魅力で、第2・7節で得点 |
| 本木 匠 | MF | 第1節・カマタマーレ讃岐U-18戦で貴重な同点弾 |
| 森 篤仁 | GK | 先発出場を重ねる守護神 |
※卒業生は含めない。出典:2026年プリンスリーグ四国の登録メンバー・得点記録。
2026年 プリンスリーグ四国 前半戦の戦績
| 節 | 日付 | 対戦相手 | スコア | 結果 | 得点者 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1節 | 4/4 | カマタマーレ讃岐U-18 | 1-1 | △ | 本木匠(78') |
| 第2節 | 4/11 | 愛媛FC U-18 | 2-3 | ● | 水原陽(11')、山本陣平(68') |
| 第3節 | 4/18 | 高知 | 2-7 | ● | 廣瀬航大(47')、近藤鉄将(85') |
| 第4節 | 4月下旬 | 徳島市立 | 1-4 | ● | 近藤鉄将(22') |
| 第5節 | 5/2 | 大手前高松 | 1-2 | ● | 近藤鉄将(88') |
| 第6節 | 5/9 | 徳島ヴォルティスユース | 0-2 | ● | — |
| 第7節 | 5/16 | 今治東中等教育学校 | 2-2 | △ | 水原陽(5')、藤澤珀人(7') |
| 第8節 | 6/27 | FC今治U-18 | 2-1 | ○ | 藤澤珀人(19'、66') |
| 第9節 | 7/4 | 新田 | 0-4 | ● | — |
→ 総括:第9節終了時点で1勝2分6敗・勝点5の9位(11得点26失点)。序盤から失点が多く苦しい戦いが続いたが、約1か月の中断を挟んで再開された第8節のFC今治U-18戦を2-1で制し、藤澤珀人の2得点で今季リーグ戦初勝利を挙げた。リーグは中断期間に入り、後半戦は9月に再開する。残留の確保が焦点となる。最新の順位はプリンスリーグ四国で確認できる。