チームの特徴
四日市中央工業高校サッカー部(通称:四中工)は、三重県1部に所属し(2026年現在)、三重県四日市市を本拠地とする県立の工業高校。1991年度の第70回全国高校サッカー選手権で帝京と両校優勝し、公立校として全国優勝の歴史を持つ。インターハイには2026年大会で2大会連続32回目の出場(本選ページ)を決めた。OBには小倉隆史から浅野拓磨まで、日本代表の選手がいる。
スタイル:「全国で勝つことが宿命」という考え方を、OB指導者が受け継いできた。長く監督を務めた樋口士郎前監督(現・ヴィアティン三重トップチーム監督)から、同じく四中工OBの伊室陽介監督(JFA公認A級ジェネラルコーチ)へ。伝統の粘り強さと運動量に、連動したプレスやポジションを意識したビルドアップを加えている。2026年インターハイ予選では、大差の勝利、格上を無失点で破った試合、PK戦の勝利と、さまざまな形で勝ち上がって優勝した。
主な実績
| 大会 | 実績 | 備考 |
|---|---|---|
| 全国高校サッカー選手権 第70回(1991年度) | 全国優勝 | 帝京との両校優勝。エースは小倉隆史 |
| 全国高校総体(インターハイ) | 出場32回(2026年・2大会連続) | 2026年三重県予選優勝。プリンス東海の三重高に3-0で勝利 |
| 全国高校サッカー選手権 | 直近出場 2023年度 | 三重県代表として何度も全国大会に出場 |
| 高円宮杯 プリンスリーグ東海 参入戦 2025 | 1回戦勝利・決定戦敗退 | 常葉橘に2-1で勝利後、愛工大名電に3-4 |
→ 私学やJユースが上位を占める中、公立の工業高校として全国大会への出場を続けている。2026年は三重県1部に所属している(最新の順位は三重県の順位表)。
チームの歩み
創生期(1963年創部):県の頂点へ
- 1963年に創部(部公式サイトによる)。充実した施設も全国からのスカウトもない公立工業高校として、基礎技術の反復と粘り強さで三重県内の上位に立つ
- 「四中工のユニフォームを着て全国へ」が、県内の中学生の目標として定着
1990年代:選手権で全国優勝
- 1991年度(第70回選手権):小倉隆史を擁し、帝京との両校優勝で全国制覇
- 同世代の中西永輔とともに、卒業生がJリーグ・日本代表へ
監督の継承(2000年代〜):樋口体制から伊室体制へ
- OBで元JSLプレーヤー(本田技研・PJMフューチャーズ)の樋口士郎監督が長く指揮をとり、日常の練習の基準を高めた
- 浅野拓磨ら、新しい世代の日本代表選手を輩出
- 後任も四中工OBの伊室陽介監督。外部(久居農林・上野商業)で監督経験を積み、母校でコーチを務めたうえで引き継いだ。樋口氏は2026年5月にヴィアティン三重トップチーム監督に就任
復活へ(2025年〜):参入戦の悔しさを力に
- 2025年12月:プリンスリーグ東海参入戦で常葉橘に2-1で勝ったが、決定戦で愛工大名電に3-4で敗れた
- 2026年5月:インターハイ三重県予選で優勝。プリンス東海の三重高に3-0で勝つなどして勝ち上がった
強さの4本柱:公立校の育成
① 「全国で勝つことが宿命」の考え方とOBによる継承
四中工では、OBが外部で指導経験を積み、母校に戻って前の監督のもとで学んでから監督を継いでいる。OB会もチームを支えている。
② 県内クラブとの連携
付属中学は持たない。その代わりに、アフェラルセ四日市・FCグランリオ鈴鹿・ヴィアティン三重U-15など県内のクラブとつながりがあり、県内の中学生が進学してくる。クラブは教え子を全国の舞台へ送り出せ、四中工は戦術理解のある選手を迎えられる。
③ 全国を想定した日常の練習
県大会ではなく、全国大会やJユースとの対戦を想定した切り替えの速さや球際の強さを、日常の練習の基準にしている。2026年予選の大差の勝利・無失点の勝利・PK戦の勝利は、その表れ。
④ 下級生への実戦機会の提供
U-16ルーキーリーグ(関西)などで、髙橋爽真・大市英由ら下級生が実戦経験を積んでいる。部内の競争と、選手層の厚さにつながっている。
輩出した主なプロ選手
日本代表でプレーしたOB(2026年所属確認済)
- 浅野 拓磨(FW、RCDマジョルカ=スペイン・ラ・リーガ):スピードと裏への抜け出しが武器。広島からドイツ(シュトゥットガルト・ボーフムなど)を経てラ・リーガへ。カタールW杯ドイツ戦で決勝ゴール。2026 W杯は選外
- 小倉 隆史(FW・引退):第70回選手権の全国優勝の中心選手。名古屋グランパスエイト→オランダ(エクセルシオール)でプレーした日本代表ストライカー
- 中西 永輔(DF/MF・引退):ジェフ市原・横浜F・マリノスでJ通算309試合34得点。1998年フランスW杯日本代表(代表通算14試合)
Jリーグでプレーする現役OB(2026年所属確認済)
- 田口 裕也(FW、愛媛FC):セレッソ大阪西U-15→四中工。ガイナーレ鳥取で84試合21得点、FC岐阜で53試合14得点、金沢を経て2025年から愛媛
- 森 夢真(MF、アスルクラロ沼津):地元アフェラルセ四日市→四中工。2020年に加入し、契約更新を重ねている
→ 日本代表でプレーした小倉・中西・浅野のほか、J2・J3でプレーするOBもいる。
補足:プロ選手の現所属クラブは移籍により頻繁に変わります。最新の所属情報はJリーグ公式・四中工サッカー部公式などでご確認ください。
インターハイ2026(全国大会)
1回戦敗退(1試合・0得点2失点)
| ラウンド | スコア | 対戦相手 |
|---|---|---|
| 1回戦 | ● 0-2 | 専大北上 |
ほぼフル出場した選手(1試合中60分以上)
西口 結人(GK・2年)、石井 ドスサントス ダニーロ(DF・3年)、野田 大誌(DF・3年)、双津 賢星(DF・3年)、与那覇 哲(DF・2年)、時任 奏良(MF・3年)、鈴木 蓮士(MF・3年)、中島 蒼入(MF・3年)、篠原 知人(FW・3年)
登録28人のうち出場したのは13人。(出典:JFA大会登録メンバー)
2026年の注目選手
攻撃の中心:県内クラブ出身の3人
| 選手 | 学年 | 前所属・備考 |
|---|---|---|
| 佐藤 璃武 | — | アフェラルセ四日市/県1部で得点を重ねる。近大高専戦・四日市工業戦でゴール |
| 大久保 智紀 | — | FCグランリオ鈴鹿/四日市工業戦で得点 |
| 鈴木 蓮士 | — | ヴィアティン三重U-15/四日市工業戦で得点 |
下級生
| 選手 | 学年 | 前所属・備考 |
|---|---|---|
| 髙橋 爽真 | 1年 | U-16ルーキーリーグ(関西)で実戦経験を積む |
| 大市 英由 | 1年 | 同上 |
→ 県内のさまざまなクラブの出身者が、四中工で一緒にプレーしている。
2026年シーズン 戦績
インターハイ三重県予選(優勝・全国出場決定)
| 回戦 | 日付 | 対戦相手 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 2回戦 | 5/9 | vs 津西 | ○ 6-0 |
| 3回戦 | 5/16 | vs いなべ総合 | ○ 4-1 |
| 準々決勝 | 5/23 | vs 三重(プリンス東海) | ○ 3-0 |
| 準決勝 | 5/29 | vs 津工業 | △ 1-1(PK5-3) |
| 決勝 | 5/31 | vs 三重海星 | ○ 1-0(2大会連続32回目の全国へ) |
三重県1部リーグ 序盤戦
| 節 | 日付 | 対戦相手 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 第1節 | 4/11 | (開幕戦) | ○ 10-2 |
| 第3節 | 4/25 | vs 近大高専 | △ 1-1(佐藤璃武が得点) |
| 第4節 | 4/29 | vs 四日市工業 | ○ 4-0(大久保智紀・佐藤璃武・鈴木蓮士が得点) |
→ 最新の順位と得点者は三重県の順位表と三重県の得点ランキングで確認できる。