チームの特徴
横浜FCユースは、プレミアリーグEASTに所属し、神奈川県横浜市を本拠地とするJクラブのアカデミー。1998年の横浜フリューゲルス消滅をきっかけに、1999年にサポーターの出資(ソシオ制度)で誕生した市民クラブ・横浜FCとともに始まった。大きな親会社を持たないため、自前で選手を育てることに力を入れてきた。横浜FM・川崎F・湘南などJクラブの多い神奈川で、2024年にプレミアリーグEAST初優勝を果たした。
スタイル:「ニアゾーン(ポケット)攻略」という考え方をジュニアからユースまで共有し、ペナルティエリアの角からゴールエリアの角までのスペース(相手センターバックの背後)を組織的に狙う。この考え方を定義したのが、2024年就任の和田拓三監督(元清水エスパルス・横浜FCなどでプレーしたクラブOB)で、就任1年目でプレミアEASTを制した。
主な実績
| 大会 | 実績 | 備考 |
|---|---|---|
| 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグEAST | 2024年 優勝 | ファイナルは大津高校に0-3で準優勝 |
| 日本クラブユースサッカー選手権(U-18) | 2022年 3位 | |
| 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2020 関東 | 優勝(昇格初年度) | コロナ禍の代替開催の関東ブロック。FC東京U-18に2-0で勝利 |
| 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 参入戦 | 2019年突破(クラブ史上初昇格) | 富山第一高校に延長戦で勝ち、プレミア初昇格 |
| プリンスリーグ関東 | 2019年好成績で参入戦進出 |
※ 実績は横浜FC公式「アカデミー 実績・年表」、当サイトの「プレミアファイナル 歴代結果」、JFA公式「歴代優勝チーム一覧」によります。プレミアリーグ在籍は2020年から7シーズン目(2023年はWESTに所属)。
→ 2019年にプレミア初昇格、2020年に関東ブロック優勝、そして2024年にEAST優勝。
チームの歩み
創生期(2000年代):苦しい環境からのスタート
- 2001年:ユース創設(ジュニアユースは2006年創設。クラブ公式の年表による)
- 1998年の横浜フリューゲルス消滅をきっかけに、1999年にサポーターの出資で横浜FCが創設され、アカデミー組織もスタート
- 大きな資本のないクラブで、フルコートの専用グラウンドを確保できず、公共施設や土のグラウンドを転々とした
- 横浜F・マリノスの人気が高く、有望な選手の獲得は難しかった
- 他クラブのセレクションに落ちた選手を、時間をかけて育てた
体制の確立(2010年代):育成方針を言葉にする
- 経営規模の拡大に伴い、アカデミーの体制を整える
- 「トップ・世界で活躍できる選手の育成」と「社会に貢献する自立した人間の育成」の両方を掲げる
- 奥寺康彦氏(会長)・福田健二氏(TD)・重田征紀氏(SD・クラブOB)らが組織の中心に
プレミア参入と関東優勝(2019〜2020年)
- 2019年:プリンスリーグ関東で好成績を残し、参入戦で富山第一高校に延長戦で勝ってクラブ史上初のプレミア昇格
- 2020年:コロナ禍の代替開催「プレミアリーグ関東」に参加
- 早川知伸監督のもと、最終盤のFC東京U-18戦に2-0で勝ち、昇格初年度で関東ブロック優勝
和田拓三体制と「ニアゾーン」(2024年〜)
- 2024年:クラブOBの和田拓三氏が、ジュニアユース監督からユース監督に就任
- 「ニアゾーン(ポケット)」を、ペナルティエリアの角からゴールエリアの角までのスペース、つまり相手センターバックが横にずれたときの背後と定義
- ジュニアからユースまでの全カテゴリーで同じ考え方を共有し、下から上がった選手がすぐにユースの戦術になじめるようにした
プレミアEAST初優勝(2024年)
- 和田拓三監督の1年目にプレミアリーグEASTで初優勝。ファイナル(埼玉スタジアム2002)は大津高校に0-3で敗れ準優勝
- 同じ年に前田勘太朗・秦樹・高橋友矢がプロ契約(高橋はUDオリヴェイレンセ=ポルトガルへ期限付き移籍)
現体制(2026年)
- 2026年のアカデミー体制:アカデミーダイレクターは菊池彰人氏、ヘッドオブコーチは小山健二氏。ユースは和田拓三監督のもと、山川廉・大柴淳両コーチ、不老伸行GKコーチ(横浜FC公式「アカデミースタッフ」)。トップチームの監督は須藤大輔氏
強さの4本柱
① 「ニアゾーン攻略」を全カテゴリーで共有
ペナルティエリアの角からゴールエリアの角までのハーフスペースの奥を「ニアゾーン(ポケット)」と定義し、ジュニアからユースまでの全カテゴリーで同じ言葉を使う。複数の選手が連動して走り込み、このスペースに入って守備を崩す。
② 横浜FC・LEOCトレーニングセンター
創生期に一番の課題だった練習場所は、「横浜FC・LEOCトレーニングセンター」ができて解消した。トップチームと同じ敷地内の人工芝ピッチで練習し、プロ選手の取り組みを日常的に見られる。
③ U-12強化カテゴリーからユースまでの6年以上の一貫指導
小学生年代の「U-12強化カテゴリー」から選手を育て、横浜FCのプレースタイルや判断の基準を身につけさせる。齋藤翔・福岡湧大・泉晴行・蛸島颯ら現在の主力がU-12強化カテゴリーの出身。
④ サッカーIQと成長意欲を重視したスカウト
アカデミースカウトの中田悠介氏らが担当するスカウト部門は、サッカーIQ・成長意欲・クラブの考え方に合うかどうかを重視している。体の強さや完成度より、長く育てたときの伸びしろを見ている。
輩出した主なプロ選手
海外でプレーするOB(2026年所属確認済)
- 斉藤 光毅(FW、クイーンズパーク・レンジャーズ(QPR)=イングランド2部・チャンピオンシップ、背番号14、日本代表):2001年生まれ。横浜FCジュニアユース→ユース→トップとアカデミーで育った。16歳(高校2年)でJ2デビューし、クラブ史上最年少記録。U-20W杯出場後、ロンメル(ベルギー)→スパルタ・ロッテルダム(オランダ1部)を経て、2025年8月にQPRへ完全移籍。パリ五輪日本代表で、2025年にA代表デビュー
- 川谷 凪(MF/FW、パラナ・クルーべ=ブラジル):2003年生まれ、横浜FCユース出身。清水エスパルスでプロデビューし、いわきFC→ファジアーノ岡山→奈良クラブを経て、2026年シーズンからブラジルでプレー
Jリーグでプレーする主なOB(2026年所属確認済)
- 齋藤 功佑(MF、東京ヴェルディ):1997年生まれ。横浜FCジュニアユース→ユース→トップの生え抜き。横浜FCのJ1昇格に貢献し、2023年1月に東京ヴェルディへ完全移籍
- 大﨑 玲央(DF、北海道コンサドーレ札幌、背番号25):1991年生まれ。横浜F・マリノスJrユース→横浜FCユース(高校時に加入)→桐蔭横浜大→アメリカNASL(カロライナ・レイルホークス)→横浜FC→徳島→ヴィッセル神戸→エミレーツ・クラブ(UAE)→2024年6月に北海道コンサドーレ札幌へ完全移籍したベテランCB
トップチームでプレーする生え抜きOB
- 杉田 隼(DF、横浜FC):2004年生まれ、ユース出身のCB
2026年にトップ昇格したOB
- 佃 颯太(DF、横浜FC):2007年8月生まれ。U-15・U-16・U-17日本代表に続けて選出され、2026年にトップ昇格
- 岩崎 亮佑(MF、横浜FC):2008年1月生まれ。U-19日本代表のフランス遠征メンバーに選ばれ、2026年にトップ昇格
→ 斉藤光毅のように、横浜FCのアカデミーから欧州のクラブへ進んだOBもいる。
補足:プロ選手の現所属クラブは移籍により頻繁に変わります。最新の所属情報はJリーグ公式・横浜FC公式などでご確認ください。
2026年の注目選手
※ 背番号・学年はJFA公式のプレミアリーグEAST 2026 登録メンバー表(30名)によります。この表はそこからの抜粋です。年度途中で登録が変わるため、登録メンバー表に合わせて更新します。
トップチームに登録されている4人
| 背番号 | ポジション | 選手 | 学年 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 9 | FW | 齋藤 翔 | 3年 | 2026年6月に横浜FCとプロ契約(トップの背番号45)。U-17日本代表(AFC U-17アジアカップ2026)。横浜港北SC→U-12強化カテゴリー→ジュニアユース |
| 8 | MF | 福岡 湧大 | 3年 | トップの2種登録選手(背番号46)。中野島FC→U-12強化カテゴリー→ジュニアユース |
| 1 | GK | 山岸 克斗 | 3年 | トップの2種登録選手(背番号50)。188cm |
| 16 | GK | 西方 瑛太郎 | 2年 | トップの2種登録選手(背番号40)。185cm |
3年生
| 背番号 | ポジション | 選手 |
|---|---|---|
| 2 | DF | 小島 頂嵯 |
| 14 | DF | 川端 里季 |
| 5 | MF | 椿 渥裕 |
| 11 | MF | 鈴木 晴弥 |
| 6 | MF | 髙原 由翔 |
| 7 | FW | 黒木 星南 |
| 15 | FW | 山崎 善士 |
下級生
| 背番号 | ポジション | 選手 | 学年 |
|---|---|---|---|
| 25 | DF | 吉田 雅哉 | 2年 |
| 20 | FW | 宮崎 泰史 | 2年 |
| 17 | MF | 蛸島 颯 | 2年 |
| 36 | DF | 篠田 琉成 | 1年 |
| 39 | MF | 金子 航大 | 1年 |
| 40 | MF | 武田 陽平 | 1年 |
| 28 | FW | 古谷 のかぜ | 1年 |
→ 登録メンバーのほとんどが横浜FCジュニアユースの出身で、その多くが小学生年代のU-12強化カテゴリーから在籍している(クラブ公式の選手プロフィールによる)。長く一緒に指導を受けてきたことで、「ニアゾーン攻略」のようなグループでの攻撃を形にできている。
2026 プレミアリーグEAST 試合結果
| 節 | 日付 | 対戦相手 | 結果 | 横浜FCユースの得点者 | 公式 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 4/5 | ホーム | 帝京長岡 | ● 0-1 | 記録 | |
| 2 | 4/11 | アウェイ | 流通経済大柏 | ● 0-2 | 記録 | |
| 3 | 4/18 | ホーム | ベガルタ仙台ユース | ● 0-1 | 記録 | |
| 4 | 4/25 | アウェイ | 東京ヴェルディユース | ● 0-2 | 記録 | |
| 5 | 4/29 | ホーム | 昌平 | ○ 4-3 | 4' 鈴木 晴弥, 16' 小島 頂嵯, 30' 福岡 湧大, 76' 黒木 星南 | 記録 |
| 6 | 5/5 | アウェイ | 川崎フロンターレU-18 | △ 2-2 | 1' 宮崎 泰史, 69' 宮崎 泰史 | 記録 |
| 7 | 5/10 | アウェイ | 鹿島アントラーズユース | ● 0-2 | 記録 | |
| 8 | 5/16 | ホーム | FC東京U-18 | ● 1-2 | 90+4' 川端 里季 | 記録 |
| 9 | 5/24 | アウェイ | 青森山田 | ● 0-3 | 記録 | |
| 10 | 6/20 | ホーム | 前橋育英 | △ 2-2 | 11' 小島 頂嵯, 90+4' 吉田 雅哉 | 記録 |
| 11 | 6/28 | アウェイ | 柏レイソルU-18 | ● 1-2 | 25' 齋藤 翔 | 記録 |
| 12 | 9/6 | アウェイ | 帝京長岡 | ● 0-2 | 記録 | |
| 13 | 9/13 | ホーム | 流通経済大柏 | △ 3-3 | 11' 齋藤 翔, 32' 黒木 星南, 47' 山崎 善士 | 記録 |
| 14 | 9/19 | アウェイ | ベガルタ仙台ユース | ● 2-3 | 33' 黒木 星南, 74' 川端 里季 | 記録 |
| 15 | 9/26 | アウェイ | 昌平 | △ 2-2 | 20' 髙原 由翔, 66' 髙原 由翔 | 記録 |
| 16 | 10/4 | ホーム | 川崎フロンターレU-18 | ○ 3-2 | 28' 齋藤 翔, 41' 齋藤 翔, 85' 福岡 湧大 | 記録 |
| 17 | 10/11 | アウェイ | 前橋育英 | ● 1-4 | 54' 齋藤 翔 | 記録 |
| 18 | 10/18 | ホーム | 青森山田 | ○ 4-2 | 20' 福岡 湧大, 51' 齋藤 翔, 80' 小島 頂嵯, 82' 鈴木 晴弥 | 記録 |
- 第19節 11/22(日) 12:00 ホーム vs 鹿島アントラーズユース 神奈川県立保土ヶ谷公園サッカー場
- 第20節 11/28(土) 17:00 アウェイ vs FC東京U-18 東京ガス武蔵野苑多目的グランド
出典:JFA公式 高円宮杯 JFA U-18 プレミアリーグ 2026 EAST(10月18日終了分まで)
先発の記録
直近の先発(第18節 vs 青森山田 4-2)
- GK16 西方 瑛太郎
- DF2 小島 頂嵯・3 鈴木 歩武・25 吉田 雅哉・36 篠田 琉成
- MF5 椿 渥裕(C)・8 福岡 湧大・11 鈴木 晴弥・13 浅井 翔
- FW7 黒木 星南・9 齋藤 翔
※ GK/DF/MF/FW は公式記録のポジション表記です。試合中の実際の配置とは異なることがあります。
今季の先発回数(18試合中・現在の登録選手のみ)
- DF小島 頂嵯18/18
- DF吉田 雅哉18/18
- MF福岡 湧大16/18
- GK山岸 克斗15/18
- MF椿 渥裕15/18
- MF鈴木 晴弥14/18
- DF篠田 琉成12/18
- FW黒木 星南12/18
- FW山崎 善士10/18
- MF髙原 由翔9/18
- MF武田 陽平9/18
キャプテン:椿 渥裕(18試合中15試合)
2026 登録選手一覧
| No. | Pos. | 選手名 | 学年 | 前所属チーム | 試合 | 出場時間 | 得点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | GK | 山岸 克斗 | 3年 | 横浜FCジュニアユース | 15 | 1275 | 0 |
| 16 | GK | 西方 瑛太郎 | 2年 | 横浜FCジュニアユース | 4 | 345 | 0 |
| 21 | GK | 土居 太一 | 1年 | 横浜FCジュニアユース | 0 | 0 | 0 |
| 31 | GK | 山下 総也 | 1年 | J-SPORTS FC | 0 | 0 | 0 |
| 71 | GK | ケイシー・チャンプリン・ロジャース | 3年 | シンガポール | 0 | 0 | 0 |
| 2 | DF | 小島 頂嵯 | 3年 | 横浜FCジュニアユース | 18 | 1620 | 3 |
| 3 | DF | 鈴木 歩武 | 3年 | 横浜FCジュニアユース | 3 | 108 | 0 |
| 14 | DF | 川端 里季 | 3年 | 横浜FCジュニアユース | 14 | 832 | 2 |
| 22 | DF | 橋見 奏風 | 2年 | 横浜FCジュニアユース | 1 | 13 | 0 |
| 24 | DF | 尾方 啓太郎 | 2年 | 横浜FCジュニアユース | 0 | 0 | 0 |
| 25 | DF | 吉田 雅哉 | 2年 | 横河武蔵野FC U-15 | 18 | 1533 | 1 |
| 34 | DF | 吉田 和都 | 1年 | 横浜FCジュニアユース | 3 | 50 | 0 |
| 36 | DF | 篠田 琉成 | 1年 | Forza(フォルツァ)‘02 | 14 | 1087 | 0 |
| 5 | MF | 椿 渥裕 | 3年 | 横浜FCジュニアユース | 16 | 1353 | 0 |
| 6 | MF | 髙原 由翔 | 3年 | 横浜FCジュニアユース | 11 | 605 | 2 |
| 8 | MF | 福岡 湧大 | 3年 | 横浜FCジュニアユース | 16 | 1423 | 3 |
| 10 | MF | 四日 裕歩 | 3年 | 横浜FCジュニアユース | 5 | 140 | 0 |
| 11 | MF | 鈴木 晴弥 | 3年 | 横浜FCジュニアユース | 16 | 1251 | 2 |
| 13 | MF | 浅井 翔 | 3年 | 横浜FCジュニアユース | 3 | 119 | 0 |
| 17 | MF | 蛸島 颯 | 2年 | 横浜FCジュニアユース | 2 | 139 | 0 |
| 35 | MF | 和田 頼樹 | 1年 | 横浜FCジュニアユース | 6 | 361 | 0 |
| 39 | MF | 金子 航大 | 1年 | 横浜FCジュニアユース | 14 | 783 | 0 |
| 40 | MF | 武田 陽平 | 1年 | 横浜FCジュニアユース | 12 | 781 | 0 |
| 45 | MF | 徳丸 遥太 | 1年 | 横浜FCジュニアユース | 0 | 0 | 0 |
| 7 | FW | 黒木 星南 | 3年 | 横浜FCジュニアユース | 17 | 1099 | 3 |
| 9 | FW | 齋藤 翔 | 3年 | 横浜FCジュニアユース | 9 | 739 | 6 |
| 15 | FW | 山崎 善士 | 3年 | FC多摩ジュニアユース | 13 | 934 | 1 |
| 18 | FW | 大沼 錬士 | 2年 | 横浜FCジュニアユース | 2 | 87 | 0 |
| 20 | FW | 宮崎 泰史 | 2年 | 横浜FCジュニアユース | 9 | 482 | 2 |
| 28 | FW | 古谷 のかぜ | 1年 | 横浜FCジュニアユース | 13 | 492 | 0 |
出典:JFA公式 チーム情報(10月18日終了分まで)