チームの特徴
岡山学芸館高校サッカー部は、プリンスリーグ中国所属(2026年現在)、岡山県岡山市東区を本拠地とする全国制覇経験校。作陽(現・作陽学園)が長く君臨してきた岡山で、1988年創部の中堅校から段階的に強化を重ね、2022年度(第101回)全国高校サッカー選手権で岡山県勢史上初の全国制覇を成し遂げた。Jユース出身者を含まない「街クラブ出身者のみ」で日本一に立った「雑草魂」が象徴するように、地域クラブの選手を3年間で全国レベルに鍛え上げる育成力を最大の武器とする。
スタイル: 2008年就任の高原良明監督(元ファジアーノ岡山の選手)が掲げるのは「文武両道」と「論理的思考を伴うハードワーク」。基本技術の徹底反復をベースに、90分走り負けない運動量と、状況に応じて優先順位を瞬時に判断する思考力を要求する。組織的ハイプレスとミドルブロックを使い分け、奪えばポゼッションとロングフィードを併用して素早く前進。ロングスローやセットプレーを徹底活用するプラグマティズムと、リードを守り切るゲームコントロール(勝負強さ)が近年の武器だ。
主な実績
| 大会 | 実績 | 備考 |
|---|---|---|
| 全国高校サッカー選手権 | 優勝(2022年度・第101回) | 岡山県勢史上初の全国制覇。決勝で東山を3-1 |
| 全国高校総体(インターハイ) | 出場9回/2026年 岡山予選2連覇 | 2012年初出場。2026年は決勝で作陽学園を1-0で破り2大会連続の全国 |
| 高円宮杯 プリンスリーグ中国 | 優勝争い・上位常連 | 2026年は4連勝で首位浮上、プレミア昇格を視野 |
→ 2022年度選手権で「エリート集団でなくても日本一になれる」ことを証明し全国区に。以降も強さは一過性に終わらず、2026年もインターハイ岡山予選を2連覇するなど県の絶対王者として君臨している。
チームの歩み
雌伏の中堅校から(1988年〜)
- 1988年:創部。伝統校の壁に阻まれ、県大会ベスト4も容易でない時代が続く中で「雑草魂」「泥臭く戦い抜く」DNAが刻まれた
- 2008年:ファジアーノ岡山でプレーした高原良明が監督就任(2003年からコーチ兼任)。「文武両道」「礼儀・感謝」を軸に体制を確立
全国制覇という頂点(2010年代〜2022年度)
- 2012年:インターハイ初出場で全国大会の扉をこじ開ける
- 2022年度(第101回選手権):街クラブ出身者のみのチームで全国制覇。準決勝・神村学園戦はGK平塚仁のPKストップでPK勝ち、決勝・東山戦はMF木村匡吾の2得点で3-1。主将・井上斗嵩、得点王・今井拓人らが牽引した岡山県勢初の快挙
王者の継続(現在)
- 2026年:インターハイ岡山予選決勝で宿敵・作陽学園を1-0(52分・DF徳村保成の決勝弾)で下し、2大会連続9回目の全国インターハイ出場。プリンス中国でも首位を争う
強さの3本柱:教育機関としての包括的強化
① 街クラブ出身者を鍛える育成力+中高一貫
エリートを集めるのではなく、地域クラブ出身の選手を3年間で全国レベルへ。系列の岡山学芸館清秀中学校を2017年頃から強化し、中高一貫で戦術理解と基礎技術を6年計画で積み上げるパイプラインを確立した。
② ファジアーノ岡山と連携する「フレックスVコース」
通信制課程「フレックスVコース」を新設し、ファジアーノ岡山U-18の有望選手を受け入れ。午前はプロの練習、午後は登校という、Jユースと全日制私立のハイブリッドモデルで「プロ活動と学校生活の両立」を実現する全国でも先進的な取り組みだ。
③ 専用寮「瀬戸内占春寮」と国際化
最大120名収容の専用寮(隣接する専用人工芝グラウンドつき)で、全国から集まる選手が4人部屋で共同生活を送り、練習→リカバリーの理想的サイクルを回す。オーストラリア等からの留学生も多く、多言語が飛び交う環境が非言語コミュニケーションや適応力を育む。
輩出した主なプロ選手・OB
学業とサッカーの両立支援が、プロで生き抜くインテリジェンスを備えた選手を生む。
- 小野田 将人(FW):学芸館で1年時に総体出場後に転校し、FC今治・湘南・山形などを渡り歩いた実力派アタッカー
- 加藤 健人(ブラインドサッカー日本代表):高校時代に視覚障害を負いブラインドサッカーへ転向。日本代表として長く活躍する“もう一つの道”のロールモデル
フレックスVコース発のプロ: ファジアーノ岡山U-18に所属しながら同校に学ぶ末宗寛士郎(FW)・千田遼(DF)は、高校2年時にJ1ファジアーノ岡山とプロ契約。ともにU-17日本代表歴を持ち、2026年にはブラジル短期留学も経験した。※両名は学校の「サッカー部」ではなくファジアーノU-18でプレーする選手です。
※2026 W杯日本代表26人に同校OBの選出はなし(W杯代表26人の出身校特集)。なお2022年度優勝メンバーの木村匡吾・今井拓人(駒澤大)、岡本温叶(中央大)、井上斗嵩(日体大)らが関東の強豪大学で力を蓄えており、近い将来のプロ入りが期待される。
補足:プロ選手の所属クラブは移籍により頻繁に変動します。最新の所属情報はJリーグ公式などでご確認ください。
2026年の注目選手
いずれも2026年度に在学中の高校生。氏名・学年・ポジションは公式戦の登録メンバー・岡山学芸館サッカー部公式HPに基づき、得点は2026年プリンスリーグ中国の公式記録で確認した。
| 選手 | 学年 | ポジション・備考 |
|---|---|---|
| 徳村 保成(DF) | 3年 | グランフォルティス沖縄JY出身。最終ラインの要にして、インターハイ予選決勝の決勝弾など攻撃参加でも得点を奪うCB |
| 吉岡 大和(MF/DF) | 3年 | 岡山学芸館清秀中出身の中高一貫の星。U-17日本高校選抜候補。本職ボランチだが予測力でCBもこなす守備の要 |
| 本村 悠斗(FW) | 3年 | Jフィールド岡山FC出身。前線の基準点となり、プリンス中国でコンスタントに得点を重ねるストライカー |
| 濱口 颯羽(FW) | 3年 | SC INTERNACIONAL JAPAN出身。瀬戸内戦の後半AT弾など勝負強さが光るアタッカー |
| 酒井 万璃(MF) | 3年 | レオSC出身。高速ドリブルからの局面打開とチャンスメイクに優れる |
| 山田 聡甫(GK) | 3年 | Vervento京都FC出身。インターハイ予選決勝でもビッグセーブを見せた絶対的守護神 |
| 辻 琥白(MF) | 2年 | MIOびわこ滋賀U-15出身。2年生ながらプリンスで得点を量産する次世代のエース候補 |
| 吉田 龍紋(MF) | 2年 | FCフレスカ神戸出身。ゲームを作りつつ自ら飛び込んで得点も狙うダイナモ |
→ 県外の有力街クラブ出身者と、清秀中からの内部進学組が融合。DFの徳村まで得点に絡む厚みと、終盤に勝ち切る勝負強さが武器だ。なお2022年度優勝メンバーやプロ契約選手は上記には含めず、現役の在学生(サッカー部)のみを掲載している。
2026年インターハイ岡山県予選(作陽学園を破り2連覇・全国へ)
| ラウンド | 日付 | 対戦相手 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 決勝 | 6/13 | 作陽学園 | ○ 1-0 |
→ 宿敵・作陽学園との頂上決戦を、後半7分(52分)のロングスローのこぼれ球からDF徳村保成が決勝ゴールを奪い1-0で完封。2大会連続9回目の全国インターハイ出場を決め、岡山の絶対王者の地位を揺るぎないものにした。7月末のインターハイ全国大会に岡山代表として臨む。
2026年プリンスリーグ中国 序盤戦(4連勝で首位浮上)
| 節 | 日付 | 対戦相手 | 結果 | 得点者 |
|---|---|---|---|---|
| 第1節 | 4/4 | 大社 | ○ 5-0 | 辻(2)・井上樹・本村(2) |
| 第2節 | 4/11 | 就実 | ○ 2-0 | 徳村・本村 |
| 第3節 | 4/18 | レノファ山口FC U-18 | △ 1-1 | 近藤優成 |
| 第4節 | 4/25 | 広島皆実 | ● 0-1 | 今季初黒星 |
| 第5節 | 4/29 | 玉野光南 | ○ 5-2 | 吉岡・辻・本村・徳村・吉田 |
| 第6節 | 5/9 | 立正大淞南 | ○ 3-0 | 吉田・小平・辻 |
| 第7節 | 5/16 | 瀬戸内 | ○ 2-1 | 本村・濱口(90+5) |
| 第8節 | 5/23 | 高川学園 | ○ 2-1 | 酒井・辻 |
→ 第3節の引き分け・第4節の広島皆実敗戦で一時順位を落としたが、以降は破竹の4連勝で首位浮上。第7節では開幕無敗だった瀬戸内を後半AT弾で撃破した。本村や下級生・辻の決定力と終盤の勝負強さで、プリンス中国の覇権奪還とプレミアリーグ昇格を見据える。最新の順位はプリンスリーグ中国 順位表で確認できる。