チームの特徴
高川学園高校サッカー部は、山口県防府市を拠点とする私立の名門・古豪である。旧校名は多々良学園高校で、2006年に高川学園へと改称した。指揮官は同校OBの江本孝監督(2013年就任)で、監督が絶対的な統制を敷くのではなく、選手自身が考え判断する「ボトムアップ型」の組織運営を重視している。ピッチ上では伝統的に「幅68mを最大限に使った攻撃的なサッカー」とハードワーク(献身性)を掲げる。また、部員全員が実務を担う独自の「部署制度」でも全国的に知られる存在である。
主な実績
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 全国高校サッカー選手権 | ベスト4(2005年度・2007年度・2021年度) |
| 全国高校サッカー選手権 | 15年連続出場(1993年度〜2007年度) |
| インターハイ(全国高校総体) | ベスト4(1999年・多々良学園として) |
| プリンスリーグ中国(2026年) | 第9節終了時点 9位 |
→ 選手権では通算3度のベスト4進出を誇り、1990年代から2000年代にかけて15年連続で全国切符をつかんだ実績を持つ、山口県屈指の強豪校である。
チームの歩み
多々良学園としての黄金期(1946年〜)
サッカー部の創部は1946年に遡る。多々良学園高校の名で活動していた時代に力をつけ、1993年度から2007年度まで全国高校サッカー選手権に15年連続で出場するという記録を打ち立てた。この間、1999年にはインターハイで全国ベスト4に進出し、選手権でも2005年度(第84回)にベスト4まで勝ち上がるなど、全国レベルの強豪としての地位を確立した。
第100回選手権ベスト4と「トルメンタ」(2021年度)
2006年に校名を高川学園へと改称した後も強さを維持し、2007年度(第86回)選手権でもベスト4に進出した。そして節目となる2021年度・第100回大会でもベスト4(第3位)まで勝ち進み、通算3度目の全国ベスト4を達成した。この大会では、フリーキックの際に複数の選手が輪になって回転し一斉に散らばる独創的なセットプレー「トルメンタ(嵐)」が全国的な話題を呼んだ。このセットプレーは「強化部」の選手たちが自主的に考案したものである。
現在(2026年)
2026年シーズンはプリンスリーグ中国に所属し、第9節終了時点で9位(10チーム中)につけている。第5節では就実を1-0で下し今季初勝利を挙げるなど、粘り強い戦いを続けている。
育成システム
高川学園の育成の最大の特徴は、2017年に導入された「部署制度」である。筑波大学蹴球部の組織づくりをモデルに、約160名の部員全員が強化部・農業部・おもてなし部など11の部署のいずれかに所属し、実社会の企業のようにチーム運営・分析・広報・地域貢献などの実務を担う。ピッチに立てるのは11人だけだが、全員が「組織における自分の役割」を持つことで当事者意識と人間力を養う仕組みである。
高川学園中学校を擁する中高一貫指導により、中学年代から一貫した哲学・戦術を共有している。寮を備えており、全国各地から選手が集まる。また、3年生を対象に、用具を持たず無人島で共同生活を行う「無人島合宿」など、独自のチームビルディングも実施している。
輩出したプロ選手・OB
- 高松 大樹(元・大分トリニータ):多々良学園が生んだ最大のレジェンド。大分トリニータで長くエースストライカーとして活躍し、日本代表(国際Aマッチ2試合)やアテネオリンピック代表にも選ばれた。引退後は大分市議会議員に転身し、スポーツを通じた街づくりに取り組んでいる。
- 林 晴己(MF、鹿島アントラーズ):高川学園で第100回選手権ベスト4を牽引した一人。明治大学を経て、2026年に鹿島アントラーズへ加入した。
- 行友 祐翔(MF、藤枝MYFC):高川学園から鹿屋体育大学へ進んだのち、プロへの思いから大学を中退し、2026年にJ2の藤枝MYFCへ加入、U-19日本代表候補にも選出された。
- 梅田 魁人(FW、ブラウブリッツ秋田)、山本 駿亮(FW、レノファ山口FC)、土信田 悠生(FW、ツエーゲン金沢)ら、大学を経てJリーグで活躍するOBも多い。
- このほか、名古屋グランパスなどで活躍した藤田泰成、ベガルタ仙台などでプレーした中原貴之、レノファ山口の初代主将を務めた石上大輔ら、多くの選手を輩出してきた。
補足:プロ選手の現所属クラブは移籍により頻繁に変動します。最新の所属情報はJリーグ公式や各クラブ公式でご確認ください。
2026年北中米ワールドカップの日本代表に、高川学園(多々良学園)出身者は選出されていない。
2026年の注目選手
| 選手 | 2026年プリンスリーグ中国での動き |
|---|---|
| 山崎 蓮 | 第5節・就実戦(1-0)で決勝ゴールを挙げ、今季初勝利をもたらした |
| 勝連 遼 | 第3節・大社戦で得点 |
| 森本 耀太 | 第4節・玉野光南戦で得点 |
| 前永 悠太 | 第8節・岡山学芸館戦で得点 |
| 原田 翔光 | 第9節・瀬戸内戦で得点 |
※選手名はリーグ戦の得点記録に基づく。学年はJFA等で公表されていないため個別には記載していない。
2026年プリンスリーグ中国 前半戦の戦績
| 節 | 日付 | 対戦相手 | スコア | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 第1節 | 4/4 | レノファ山口FC U-18 | 0-1 | ● |
| 第2節 | 4/11 | 広島皆実 | 0-0 | △ |
| 第3節 | 4/18 | 大社 | 1-1 | △ |
| 第4節 | 4/25 | 玉野光南 | 1-4 | ● |
| 第5節 | 4/29 | 就実 | 1-0 | ○ |
| 第6節 | 5/9 | 作陽学園 | 1-1 | △ |
| 第7節 | 5/16 | 立正大淞南 | 1-1 | △ |
| 第8節 | 5/23 | 岡山学芸館 | 1-2 | ● |
| 第9節 | 6/27 | 広島県瀬戸内 | 1-3 | ● |
第9節終了時点で1勝4分4敗・勝点7、プリンスリーグ中国で9位(10チーム中)。7得点13失点・得失点差-6。第5節で就実を1-0の完封で下して今季初勝利を挙げ、引き分けも4つと粘りを見せる一方、勝ち切れない試合や終盤の失点で勝ち点を伸ばしきれていない。第8節・岡山学芸館戦の1-2の逆転負けなど、拮抗した展開でのゲームマネジメントと守備の連係強化が後半戦の課題である。後半戦は9月5日の第10節(レノファ山口FC U-18戦)から再開する。
※試合結果・順位は本サイトの順位データ(毎日自動更新)およびプリンスリーグ中国の公式記録・ゲキサカと照合済み(第9節終了時点)。