チームの特徴
徳島ヴォルティスユースは、トップチームがJ2に参入した2005年前後から本格的に整備された徳島ヴォルティスの育成組織。徳島市立・徳島商業といった伝統校が強い地域で、Jクラブ型の一貫育成を根づかせてきた。プリンスリーグ四国で5回優勝し、2017年にはプレミアリーグ参入戦の決勝まで勝ち上がった。
スタイル:クラブは「アカデミーメソッド」として指導方法を体系化し、ジュニア(U-12)からユース(U-18)まで一貫したプレーモデルで育成する。年代・時期に応じて「いつ(CICLOS)/何を(IMPACTOS)/どのように(MEDIOS)」トレーニングするかを設計し、試合で起こり得る局面を打開できる力を積み上げる方式だ。攻守で主導権を握るサッカーを志向し、近年は攻守の切り替えの速さとハイプレスの強度を高めている。2026年はリーグ最少の5失点。
主な実績
| 大会 | 実績 | 備考 |
|---|---|---|
| 高円宮杯 JFA U-18プリンスリーグ四国 | 優勝5回(2007・2017・2019・2020・2023年)・準優勝(2018・2025年) | 愛媛FC U-18・徳島市立と優勝を争う |
| 高円宮杯 プレミアリーグ参入戦 | 決勝進出(2017年) | 1回戦で尚志に2-0。決勝は流通経済大柏に1-5 |
| 高円宮杯 JFA U-18プリンスリーグ四国 | 準優勝(2025年) | 優勝は愛媛FC U-18 |
| 高円宮杯 JFA U-18プリンスリーグ四国(2026) | 所属(シーズン中) | 最新の順位は順位表 |
→ 四国では優勝争いの常連だが、プレミアリーグには届いていない。2017年の参入戦決勝で流経大柏に1-5と敗れたことが、その後の育成を見直すきっかけになった。
チームの歩み
創生期(2005年〜):高校サッカーの強い地域で
- トップチームのJ2参入(2005年)前後からアカデミーの整備が本格化。当時の四国は徳島市立・徳島商業といった伝統校が選手権を目指す土壌が強く、有望な中学生の多くは高校の部活動を選んでいた
- クラブはプロに直結した指導環境というJクラブならではの強みを打ち出し、プロを目指してユースを選ぶ選手を増やしていった
- 2007年度:プリンスリーグ四国で初優勝
優勝の時期と「全国の壁」(2017年〜)
- 2017年度:プリンスリーグ四国で優勝。プレミアリーグ参入戦では1回戦で尚志に2-0で勝ち、決勝に進出
- 2017年12月17日・参入戦決勝:相手はインターハイ王者の流通経済大柏。先発9人が1・2年生という若い布陣で、一時は同点に追いついたが、相手のプレスと球際の強さの前に1-5で敗れた。「四国では味わえない速さと強さだった」という選手の言葉が、その後の課題を表している
- 2019・2020年度、そして2023年にもプリンスリーグ四国で優勝。2025年は準優勝(優勝は愛媛FC U-18)
現在
- 2026年:伊藤尊寛監督のもと、プリンスリーグ四国に所属(最新の順位はプリンスリーグ四国の順位表)。第9節では首位の愛媛FC U-18に1-0で勝ち、勝点で並んだ
育成システム:TSVと体系化されたアカデミーメソッド
① 徳島スポーツビレッジ(TSV)
拠点は板野町の「徳島スポーツビレッジ」。天然芝・人工芝の複数ピッチを備え、トップチームからジュニアユース、ユースまでが同じ敷地内で練習する。ユースの選手が、プロの練習の強度や振る舞いを日常的に見られる環境だ。
② U-12〜U-18の一貫育成と「アカデミーメソッド」
ジュニア(U-12)→ジュニアユース(U-15)→ユース(U-18)の流れがあり、クラブが体系化したアカデミーメソッド(年代・時期に応じて「いつ/何を/どのように」トレーニングするかを設計する一貫モデル)で育成する。現在のユースも、徳島ヴォルティスジュニアユースからの内部昇格組が中心。
③ トップチームとの接続、そしてレアル・ソシエダとの提携
ユースはトップチームの練習試合に参加し、試合後にはフィードバックを受ける。さらにクラブはスペインのレアル・ソシエダと育成業務提携を結び、各カテゴリーが直接指導を受けている。
④ 県外からの選手獲得
近年は徳島県内だけでなく、刈谷JY(愛知)・宇治FC JY(京都)・大阪市ジュネッスFC/セレッソ大阪U-15(大阪)・ソレアーダ高知など、県外の街クラブやJクラブの下部組織からも選手が加入している。
⑤ IDPとメソッドの専門化
IDP(Individual Development Plan=個人育成計画)コーチやメソッドコーチ、複数のコンディショニングコーチを配置し、チーム戦術だけでなく選手一人ひとりの課題を分析して育成している。2017年の敗戦で見えた強度不足への対策でもある。
輩出した主なプロ選手
- 尾上 瑠聖(MF、徳島ヴォルティス):ジュニアユース→ユースを経て2025年にトップ昇格した生え抜き
- 福田 武玖(MF、徳島ヴォルティス):同じくジュニアユース→ユース→トップ昇格。10代でプロ契約を結んだ
- 中野 小次郎(GK、AC長野パルセイロ):ユースから法政大を経てプロ入りした200cmのGK。北海道コンサドーレ札幌・ツエーゲン金沢を経て長野へ
- 四宮 悠成(MF、ツエーゲン金沢):ユース→大阪学院大を経てプロ入り
- 森田 凜(奈良クラブ):ユースからトップ昇格、奈良クラブ・FC琉球への期限付き移籍を経て奈良クラブへ
- 澤崎 凌大(MF、松本山雅FC):ユース→大阪学院大→FC大阪を経て松本山雅でプレー
- ほかにも、後東尚輝・森田凜・後藤卓磨・藤原志龍・久米航太郎ら、多くのOBがJリーグ・JFL・地域リーグでプレーしている
※注意:塩谷司(高校年代は徳島商業高校)・西野太陽(京都橘高校)・石田侑資(市立船橋高校)・中田舜貴(徳島市立高校)らは、中学年代を徳島ヴォルティスの育成組織(ジュニアユース系)で過ごした選手で、高校年代は他校に進んでいます。ユース(U-18)の出身者ではありません。
補足:プロ選手の現所属クラブは移籍により頻繁に変わります。最新の所属情報はJリーグ公式や各クラブ公式でご確認ください。
→ ユースから大学を経てJリーグに入る選手(中野小次郎・澤崎凌大ら)が多い。近年は尾上瑠聖・福田武玖のように、10代でプロ契約を結ぶ選手も出ている。
2026年の注目選手
- 朝日奈 英心(FW、徳島Vジュニアユース出身):チームの得点源。第3節・今治東戦ではハットトリックを達成
- 吉川 悠真(DF、徳島Vジュニアユース出身)/赤沼 想斗(DF、刈谷JY出身):得点にも絡むDF。守備の中心でもある
- 板垣 翔也・新田 大成・湯浅 輝翔(徳島Vジュニアユース出身):内部昇格組の中心選手
- 今津 晴登(宇治FC JY出身)/大谷 篤生(大阪市ジュネッスFC出身)/野村 充希(ソレアーダ高知JY出身)/中谷 和雅(セレッソ大阪U-15出身):県外から加わった選手
※学年はJFA等で公表されていないため個別には記載していません(出典:クラブ公式のユース選手一覧・リーグ戦の得点記録)。
2026 プリンスリーグ四国 試合結果
| 節 | 日付 | 対戦相手 | 結果 | 徳島Vユースの得点者 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 4/4 | ホーム | 大手前高松 | ● 0-1 | |
| 2 | 4/11 | アウェイ | 高知 | ○ 3-2 | 8' 朝日奈英心, 16' 朝日奈英心, 90+6' 朝日奈英心 |
| 3 | 4/18 | アウェイ | 今治東中等教育学校 | ○ 6-0 | 29' 朝日奈英心, 33' 鈴木然, 34' 吉川悠真, 35' 鈴木然, 50' 朝日奈英心, 74' 朝日奈英心 |
| 4 | 4/25 | アウェイ | カマタマーレ讃岐U-18 | ○ 4-2 | 53' OG, 61' 朝日奈英心, 63' 吉川悠真, 90+2' 赤沼想斗 |
| 5 | 5/2 | ホーム | 新田 | ○ 1-0 | 64' 朝日奈英心 |
| 6 | 5/9 | アウェイ | 徳島商 | ○ 2-0 | 2' 赤沼想斗, 70' 赤沼想斗 |
| 7 | 5/16 | ホーム | FC今治U-18 | ○ 1-0 | 38' 吉川悠真 |
| 8 | 6/27 | ホーム | 徳島市立 | ○ 2-0 | 15' 吉崎仁, 83' 野村充希 |
| 9 | 7/4 | ホーム | 愛媛FC U-18 | ○ 1-0 | 18' OG |
| 10 | 9/5 | アウェイ | 大手前高松 | ○ 2-0 | 19' 朝日奈英心, 90+3' 野村充希 |
| 11 | 9/12 | ホーム | 高知 | △ 2-2 | 25' 吉崎仁, 34' 鈴木然 |
| 12 | 9/19 | ホーム | 今治東中等教育学校 | ● 2-3 | 64' 大久保遥翔, 66' 平尾陽向 |
| 13 | 9/26 | ホーム | カマタマーレ讃岐U-18 | ○ 4-1 | 3' 平尾陽向, 56' 朝日奈英心, 63' 朝日奈英心, 79' 竹定瞳真 |
| 14 | 10/3 | アウェイ | 新田 | ○ 5-0 | 16' 野村駿太, 31' 朝日奈英心, 35' 朝日奈英心, 72' 平尾陽向, 90+2' 鈴木然 |
| 15 | 10/10 | ホーム | 徳島商 | △ 2-2 | 42' 鈴木然, 69' 朝日奈英心 |
| 16 | 10/17 | アウェイ | FC今治U-18 | ○ 3-2 | 32' 朝日奈英心, 49' 新田大成, 76' 朝日奈英心 |
- 第17節 11/23(月) 11:00 アウェイ vs 徳島市立 徳島市立高等学校
- 第18節 11/28(土) 13:00 アウェイ vs 愛媛FC U-18 愛フィールド梅津寺
出典:試合結果=JFA公式 高円宮杯 JFA U-18 プリンスリーグ 2026 四国(10月17日終了分まで)/得点者=ゲキサカ「[プリンスリーグ四国]2026シーズン日程」。得点者は出典の記載に基づき、表記はJFA公式記録に合わせて補正しています。「ほか不明」「記載なし」は出典に得点者の記載がない分です。