チームの特徴
AC長野パルセイロU-18は、長野県長野市を拠点とするJリーグ・AC長野パルセイロのアカデミーである。活動拠点は千曲川リバーフロントスポーツガーデン(長野市大字屋島四ツ屋前3300)で、2014年より育成組織として活動している。
2026年はクラブ史上初のプリンスリーグ北信越2部を戦うシーズンで、第11節終了時点で8位(最下位)につけている。
スタイル: U-18監督の水本裕貴によれば、練習場はトップチーム・レディースと共有しており、「プロをより強く意識できる環境」だという。一方で前任の宇野沢祐次監督(2023年当時)は「寮がないこともあって選手を集められなかったりはします」と育成環境の制約を語っている。またU-18はプリンス北信越2部と長野県2部の2チーム制を敷いている。
※出典:クラブ公式アカデミーニュース、信州スポーツキングダム、ゲキサカ
主な実績
| 大会 | 実績 | 備考 |
|---|---|---|
| 日本クラブユースサッカー選手権(U-18) | 出場3回(2023・2024・2025年) | 2024年にクラブ史上初の全国大会勝利、2025年は予選グループステージ2位 |
| Jユースカップ特別大会(2026年) | 1回戦敗退 | ●0-1 ツエーゲン金沢U-18 |
| プリンスリーグ北信越2部 参入戦(2025年11月) | 昇格決定 | クラブ史上初のプリンスリーグ参入を決めた |
| プリンスリーグ北信越2部(2026年度・第11節終了時点) | 8位(最下位) | 0勝2分9敗・勝点2 |
チームの歩み
2014年 U-18設立とクラブユース選手権予選への初挑戦
U-18は2014年より育成組織として活動を開始した。同年の日本クラブユースサッカー選手権(U-18)北信越予選に初めて参加し、初戦でツエーゲン金沢U-18に0-9で大敗している。
2023年 クラブ史上初の全国大会出場
北信越予選でカターレ富山U-18・ツエーゲン金沢U-18というプリンスリーグ勢を撃破し、第47回大会でクラブ史上初の全国大会出場を果たした。GL3戦は全敗(1得点7失点)に終わったが、FC東京U-18戦で南雲友陽がクラブ史上初となる夏の全国大会ゴールを記録した。
2024年 2度目の全国大会出場とクラブ史上初勝利
第48回大会に2年連続で出場し、GLを1勝1分1敗で終えた。浦和レッズユースと1-1で引き分け(得点:宮谷天空)、北海道コンサドーレ札幌U-18に0-2で敗れたのち、V・ファーレン長崎U-18に2-0で勝利し、クラブ史上初の全国大会勝利を挙げた。同年11月のプリンス北信越参入戦では1回戦を7-1で勝ち上がったものの、決定戦で開志学園JSCに0-1で敗れ、昇格を逃している。
2025年 3年連続の全国大会出場と参入戦突破
第49回大会に3年連続で出場し、GLはジュビロ磐田U-18と2-2で引き分け、鹿島アントラーズユースに1-2で敗れたのち、ジェフユナイテッド千葉U-18に2-1で勝利(得点:小山惺凪、吉野凜)し、予選グループステージ2位で終えた。11月のプリンス北信越参入戦では、1回戦で上越2ndと0-0からPK5-4で勝ち、決定戦で富山第一2ndに2-1で勝利(得点:吾妻俐玖、林麟太郎)し、クラブ史上初のプリンスリーグ昇格を決めた。
2026年 クラブ史上初のプリンスリーグ
昇格を決めての初シーズン。新監督に元日本代表DF水本裕貴を迎えたが、第11節終了時点で0勝2分9敗・勝点2の最下位に沈んでいる。
※出典:クラブ公式アカデミーニュース、ゲキサカ、koko-soccer戦歴
育成システム・指導体制
U-18監督の水本裕貴(1985年9月12日生・三重県出身)は、御薗中・梅村学園三重高を経てジェフユナイテッド千葉でプロ入りし、ガンバ大阪、京都サンガ、サンフレッチェ広島、松本山雅FC、FC町田ゼルビア、SC相模原でプレーした。J1通算416試合に出場し、サンフレッチェ広島では8年半在籍してJ1優勝3回を経験。反町康治監督のもと2008年北京五輪に出場し、A代表も経験している。19年間の現役生活を経て37歳で引退し、横浜FCスクールコーチ、SC相模原トップチームコーチを経て、2026年より40歳でAC長野パルセイロU-18監督に就任した。
水本は現役時代の指導者について、ジェフ千葉時代のイビチャ・オシムを「プロとしての土台を作ってくれた」、サンフレッチェ広島時代の森保一を「いつも柔らかい感じで選手と接してくれた」、SC相模原時代の上司であるシュタルフ悠紀リヒャルトを「本当に勉強熱心だし熱量もある」と振り返り、自身の指導スタンスを「選手に寄り添う」ことに置いている。長野の選手については「長野の子たちは本当にピュアで真面目。こちらが言ったことを努力してやろうとしてくれている」と評価する一方、「そこはまだ引き出してあげられていない」と、選手が自ら仕掛ける主体性を課題として挙げている。
2026年にはコーチとして菅野哲也(1989年8月30日生・千葉県出身)が加入した。柏レイソルJY・成立学園を経て湘南ベルマーレでプロ入りし、ツエーゲン金沢、SC相模原、AC長野パルセイロ、奈良クラブ、ヴィアティン三重でプレーした選手で、引退後はヴィアティン三重のアカデミーコーチを務めていた。
要田勇一アカデミーダイレクターは2026年も在任しており、ジェフ千葉・横浜FCで水本と同僚だった縁から、水本を長野に招いた経緯がある。2023年当時にU-18監督を務めた宇野沢祐次は、北信越フットボールリーグ時代から10シーズンにわたりトップチームでプレーした“ミスターパルセイロ”で、引退後は「ユース年代が少し力不足だなと感じていて…長野への恩返しという形でそこをやりたいなと思ってアカデミーのスタッフになった」との思いでアカデミーに転じた。
活動拠点は千曲川リバーフロントスポーツガーデンで、水本監督によればトップチーム・レディースの選手も同じ練習場を使用している。
※出典:クラブ公式アカデミーニュース、信州スポーツキングダム
輩出した主なプロ選手・OB
山中麗央(MF・1999年7月10日生・千曲市出身)は、埴生SC→裾花FCを経てAC長野パルセイロU-15・U-18でプレーし、市立長野高校、拓殖大学を経て古巣のAC長野パルセイロトップチームへ加入した。2026年もトップチームに在籍し、背番号10をつけている。
鈴木悠太(DF・2004年10月25日生・長野市出身)は、長野FCガーフからU-15・U-18でプレーし、U-18から直接トップチーム昇格を果たした選手である。2023年に昇格し、3シーズンをプロとして過ごしたのち、2025シーズンをもって現役を引退した。
このほか、小西陽向(U-15・U-18からのアカデミー育ちで、2025年までトップチームに在籍し、2026年よりFCマルヤス岡崎〈JFL〉へ移籍)、新井光(U-15・U-18を経て市立長野高校からプロ入りし、湘南ベルマーレ、ガイナーレ鳥取、福島ユナイテッドFCを経て2023年よりFC今治でプレー。2026-27シーズンもFC今治に在籍)もU-18のOBである。
プロ選手の現所属は移籍により変動する。最新の情報は各クラブ公式サイトなどでご確認いただきたい。
※出典:クラブ公式(トップチーム選手ページ・移籍リリース)、湘南ベルマーレ公式、FC今治公式
2026年の注目選手
クラブ公式のU-18選手一覧によれば、2026年の登録メンバーは43名である。
前期11試合の5得点は、3人の選手で分け合っている。
| 選手 | POS | 背番号 | 2026年前期の得点 |
|---|---|---|---|
| 飛田隼 | MF | 23 | 2得点(第5節 日本文理2nd戦、第8節 ツエーゲン金沢U-18戦) |
| 宮澤柑太 | DF | 90 | 2得点(第7節 丸岡戦、第9節 開志学園JSC戦) |
| 瀬田悠人 | DF | 85 | 1得点(第7節 丸岡戦) |
チーム最多得点が中盤の飛田と最終ラインの宮澤で並んでいるのが、5得点23失点というスコアラインの内実である。第9節の開志学園JSC戦では宮澤の77分の得点で追いつき、この試合の勝点1を引き寄せた。
GKの下鳥舟平(U-18背番号1・2009年4月22日生/2026年度2年生・181cm・坂城SSS→坂城中出身)は、2026年8月6日にトップチームへ2種登録された(トップ背番号61)。2025年の百年構想リーグでも登録されており、2年続けてトップチームに名を連ねている。2種登録選手はJFA第2種チームに所属しながらJリーグの公式戦に出場できる。
FWの小山惺凪(背番号35)は、2025年の日本クラブユースサッカー選手権(U-18)でジェフユナイテッド千葉U-18から得点した、2026年在籍選手の中では数少ない全国大会得点経験者である。
※クラブ公式U-18選手一覧をもとに、卒業生は含めていない。得点者はゲキサカのプリンスリーグ北信越2部2026シーズン日程による。
2026年プリンスリーグ北信越2部 前期の戦績
| 節 | 日付 | 対戦相手 | H/A | スコア | 結果 | 得点者 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 第1節 | 4/5 | ツエーゲン金沢U-18 | A | 0-2 | ● | — |
| 第2節 | 4/12 | 開志学園JSC | A | 0-0 | △ | — |
| 第3節 | 4/19 | 金沢学院大附 | H | 0-1 | ● | — |
| 第4節 | 4/25 | 新潟明訓 | A | 0-7 | ● | — |
| 第5節 | 5/4 | 日本文理2nd | A | 1-3 | ● | 飛田隼(4分) |
| 第6節 | 7/11 | 北越 | H | 0-1 | ● | — |
| 第7節 | 5/17 | 丸岡 | A | 2-4 | ● | 宮澤柑太(11分)、瀬田悠人(19分) |
| 第8節 | 5/24 | ツエーゲン金沢U-18 | H | 1-2 | ● | 飛田隼(78分) |
| 第9節 | 6/14 | 開志学園JSC | H | 1-1 | △ | 宮澤柑太(77分) |
| 第10節 | 6/28 | 金沢学院大附 | A | 0-1 | ● | — |
| 第11節 | 7/5 | 新潟明訓 | H | 0-1 | ● | — |
※第6節の北越戦は5月10日開催予定だったものが7月11日に延期開催された。
残り日程:第12節 9/6 日本文理2nd戦(H)/第13節 9/13 北越戦(A)/第14節 9/27 丸岡戦(H)
11試合を終えて0勝2分9敗・勝点2、5得点23失点(得失点差-18)で8チーム中8位(最下位)。唯一勝点を挙げられたのは開志学園JSC戦の2度の引き分け(第2節0-0、第9節1-1)で、第4節の新潟明訓戦では0-7と大敗した。日本クラブユースサッカー選手権(U-18)では全国大会で勝利を挙げるまでに至ったチームが、週末ごとに続くプリンスリーグの強度に苦しんでいるシーズンとなっている。
ホームゲームは千曲川リバーフロントスポーツガーデンD面を中心に、第6節の北越戦は千曲市サッカー場で開催された。
※出典:koko-soccer戦歴、ゲキサカ「プリンスリーグ北信越2部 2026シーズン日程」
2026年のその他の公式戦
Jユースカップ特別大会(2026年)の1回戦(5月31日・千曲川リバーフロントスポーツガーデンC面)でツエーゲン金沢U-18に0-1で敗れた。日本クラブユースサッカー選手権(U-18)2026には出場していない。
※出典:クラブ公式アカデミーニュース