チームの特徴
北海道札幌市東区にあるカトリック・マリア会運営の中高一貫校、札幌光星高等学校のサッカー部である。1957年創部。学園の教育理念は「地の塩、世の光」。
2026年は高円宮杯プリンスリーグ北海道の2年目。第9節を終えた時点で4勝0分5敗・勝点12でリーグ5位につけている。開幕4連敗のあとに4連勝という極端な戦績をたどってきた。
部員は107人(3年生33人・2年生40人・1年生34人)の大所帯で、TOPチームのほかブロックリーグに2nd・3rd・4thのカテゴリーを登録し、複数チームで公式戦を戦う体制をとっている。
チームコンセプトは「成功体験から学び続け言語化できる選手になろう」、スタッフの理念は「大切な選手一人ひとりが望む未来に送り届ける」。合言葉は「Vamos 光星」である。部の言葉を借りれば「理想のみを掲げるのではなく、現実を見た中で日々の練習、生活を逆算していける選手」の育成を掲げている。
主な実績
| 大会 | 実績 | 備考 |
|---|---|---|
| 全国高校サッカー選手権 | 出場2回(1979年度・1981年度) | 1981年度(第60回)は3回戦敗退=ベスト16 |
| 全国高校総体(インターハイ) | 出場11回 | 最高成績はベスト16(1981年度)。直近は2022年で27大会ぶり11回目、全国ベスト32 |
| 選手権 北海道予選 | 優勝2回(1979・1981年度) | 準優勝は2022年度ほか |
| インターハイ 北海道予選 | 優勝1回(1991年度) | 準優勝多数(直近は2022年) |
| 高円宮杯 北海道FAリーグ | 2024年度 優勝(初代チャンピオン) | 2025年のプリンスリーグ北海道昇格につながる |
チームの歩み
札幌光星は、1980〜90年代に道内の大会で3度頂点に立った古豪である。1979年度(第58回)に初めて選手権北海道予選を制して全国へ進み(1回戦で大淀に0-2)、1981年度(第60回)には北海道予選を再び制すると、全国では1回戦で都城工をPK戦の末に下し、2回戦でも創価を1-0で破って3回戦へ進出=全国ベスト16まで勝ち上がった(3回戦は和歌山北に1-4)。同じ1981年度はインターハイでも全国ベスト16に届いており、これが現在も部の全国最高成績である。1991年度にはインターハイ北海道予選も制覇。選手権予選2回・インターハイ予選1回の計3度、道内の頂点に立った。
インターハイには1990年代半ばまで断続的に出場していたが、1994年を最後に全国から遠ざかり、空白は27大会(28年)に及んだ。この間、道内の勢力図は室蘭大谷(現・北海道大谷室蘭)や北海、さらに旭川実業や北海道コンサドーレ札幌U-18の台頭によって大きく塗り替えられていく。
長い空白を破ったのが2022年である。インターハイ北海道予選は準決勝で帯広北を2-1で下し、決勝は旭川実業に2-3で敗れたものの、北海道には出場枠が2つあるため27大会ぶり11回目の全国出場を決めた。全国1回戦では川合流央(3年)が70分に決勝点を挙げて富山第一を1-0で撃破。2回戦は聖和学園に2-3で敗れ、全国ベスト32でこの夏を終えた。同じ2022年度は選手権北海道予選も準優勝している。
一方で2022年度のプリンスリーグ北海道は7位に終わり、入替戦に敗れて降格。2023年度はブロックリーグ札幌1部を戦い、2024年度に新設された北海道FAリーグを制して初代チャンピオンとなって、2025年にプリンスリーグ北海道へ復帰した(6位で残留)。2026年はプリンス2年目のシーズンにあたる。
選手権北海道予選でも近年は道内上位に定着しており、2017年度ベスト4、2021年度ベスト8、そして2025年度は第3位(準決勝で北海に0-1)。1981年度以来44年ぶりの全国出場を懸けた戦いだったが、あと一歩届かなかった。
2026年のインターハイ北海道予選は、1回戦から準々決勝までの3試合を連続無失点(3-0・1-0・2-0)で勝ち上がってベスト4へ進出。準決勝はとわの森三愛に0-1で敗れ、3位決定戦が行われなかったため札幌大谷とともに第3位となった(優勝は旭川実業)。
監督・チーム体制
指揮を執る武藤渉は1988年9月12日生まれ、北海道出身。平成19年卒(49期)の札幌光星サッカー部OBで、2025年4月、部史上初のOB監督として前任・小林宏之の後を継いだ。SSS(札幌サッカースクール)でサッカーを始め、小林監督のもとでは10年にわたり寮監とコーチを務めた。現在も寮の職員を兼ねる。資格は中学校・高等学校教諭一種(社会科)、JFA公認C級ライセンス、メンタルコーチ関連の資格を複数保有する。本人の言葉を借りれば、指導の軸は「サッカーを通じての人間育成」である。
武藤自身は現役時代、3年生のときに主力としてチームを初めてのプリンスリーグ北海道昇格に導いた経験を持つ。選手として味わった昇格を、今度は指導者としてより高い場所へつなげる立場にある。
前任の小林宏之は2015年から2025年3月まで指揮を執った。清水商業高から筑波大を経て浦和レッズなどでプレーしたCBで、大分トリニータ在籍時の2008年にはナビスコカップ優勝も経験している。
体制は監督と部長兼コーチ(相原賢行)を中心に、外部コーチ、GKアドバイザー・GKコーチ、運営・広報スタッフ、チームドクター、トレーナー、メディカルサポートまで含む十数人規模で選手を支えている。
育成システム・環境
部員107人(2026年度)を、TOPチームのほかブロックリーグに登録した2nd・3rd・4thで公式戦に出す運用が定着している。2025年度は札幌2部で4位となって1部へ昇格、札幌3部(3rd)の1次リーグでも2位で2部昇格を果たしており、複数カテゴリーを同時に走らせる体制が結果に表れている。
部の性格をよく表しているのが、公式サイトが公開している全部員の前所属である。107人の出身は、札幌を中心とした道内の街クラブと道内の公立中学がほぼすべてを占める。最多勢力はSSS(札幌サッカースクール)系とアンフィニMAKI.FC/アンフィニ札幌で、ほかにクラブフィールズ、DOHTO Jrユース、FC DENOVA、Rugart FC、札幌ジュニアFC、Realizzare FC、FCフォルテ札幌といった札幌の街クラブが並ぶ。さらにコンサドーレ旭川U-15、ビアンコネロ旭川、帯北FC U-15、幕別札内FC、プログレッソ十勝FC、スプレッドイーグルFC函館、FC網走、Regaris小樽U-15、ASC北海道U-15など道内各地のクラブ出身者も揃い、公立中学から直接入部した選手も少なくない。一方で北海道コンサドーレ札幌U-15の出身者は1年生の2人にとどまる。全国からスカウトで選手を集めるのではなく、道内の街クラブと中学校の受け皿としてチームが成り立っている点が際立つ。
環境面の転機は2024年11月である。創立90周年記念事業として校庭が全面人工芝化された(総工費約2億9000万円・野球部と共用)。それ以前は土のグラウンドで細かい練習が難しく、校外施設に出向く必要があったが、人工芝化以降はセットプレーやビルドアップの練習を自校で完結できるようになった。この人工芝グラウンドはプリンスリーグ北海道の公式戦会場としても使われており、2026年のホーム4試合(第4・6・7・8節)はすべてここで開催されている。
学校公式によれば、活動は平日15:45〜19:00(校外練習あり)で、土日祝も練習を行う。夏は主にグラウンド、冬は主に体育館とグラウンドが活動場所となる。
サッカー部の創部は1957年。部の公式サイトによれば1期生は昭和34年度(1959年度)の卒業生にあたり、2025年度の卒業生が67期を数える。
進路面では、部公式の進路欄によると2025年は北海道大学・小樽商科大学・北海学園大学などの道内進学に加え、筑波大学・神戸大学・千葉大学・中央大学・法政大学などへ進んだ卒業生がいる。
輩出した主なプロ選手・指導者
赤井秀一(1981年9月2日生・北海道出身)は、中学までSSS(札幌サッカースクール)でプレーし、札幌光星では3年時に主将を務め、国体の北海道代表にも選ばれた。仙台大を経て2004〜2013年に愛媛FC、2014〜2015年にFC今治でプレー。引退後は愛媛FCレディースのコーチ(2016-17)・監督(2018-21)、愛媛FCトップチームのコーチ(2022)、愛媛FCアカデミー部ヘッドオブコーチ(2023-25)を歴任し、2025年からWEリーグ・サンフレッチェ広島レジーナの監督を務めている。就任1季目の2025/26シーズンはリーグ4位(10勝8分4敗)で皇后杯優勝。2026/27シーズンの契約更新も発表されている。武藤監督と同じSSS出身であることも興味深い。
現時点で、札幌光星サッカー部出身の現役Jリーガーは確認できていない。プロを量産する学校ではなく、道内の街クラブや公立中学出身の選手を大学・社会へ送り出す学校であり、その系譜から女子サッカーの最高峰で結果を出す指導者が生まれている——というのが、この部の現在の姿である。
2026年ワールドカップの日本代表に、札幌光星出身者はいない。
プロ選手・指導者の現所属クラブは移籍により変動する場合があります。最新の所属情報は各クラブ公式サイトなどでご確認ください。
2026年の注目選手
| 選手 | 学年 | 前所属 | 実績 |
|---|---|---|---|
| 織田琉叶 | 2年 | DOHTO Jrユース | 2026年プリンスリーグ北海道で8得点。リーグ得点ランキング単独1位(第8節終了時点) |
※学年は2026年度のもの。卒業生は含めていない。
第7節・北海道大谷室蘭戦(3-1)では29分・60分・78分にハットトリックを記録し、第8節・北海戦(1-0)でも46分に決勝点を挙げた。第8節終了時点で、チームの全14得点のうち8点を織田が挙げている計算になる。
2026年 プリンスリーグ北海道 戦績
| 節 | 日付 | 会場 | 対戦 | 結果 | 得点者(札幌光星) |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1節 | 4/11 | 北海高校G | 北海 2-1 札幌光星 | ● | 織田琉叶(32分) |
| 第2節 | 4/18 | 旭川実業高校G | 旭川実 2-0 札幌光星 | ● | — |
| 第3節 | 4/25 | 札幌大谷高校 丘珠G | 札幌大谷 3-2 札幌光星 | ● | 小山諒人(9分)、織田琉叶(17分) |
| 第4節 | 5/2 | 札幌光星高校G | 札幌光星 0-4 北海道コンサドーレ札幌U-18 | ● | — |
| 第5節 | 5/6 | 帯広北高校G | 帯広北 0-5 札幌光星 | ○ | 織田琉叶(12分)、竹中直弥(38分)、外舘遼(75分)、小田琉生(83分)、坂田知優(86分) |
| 第6節 | 5/30 | 札幌光星高校G | 札幌光星 2-0 北照 | ○ | 織田琉叶(36分)、原成海(71分) |
| 第7節 | 6/28 | 札幌光星高校G | 札幌光星 3-1 北海道大谷室蘭 | ○ | 織田琉叶3(29分・60分・78分) |
| 第8節 | 7/5 | 札幌光星高校G | 札幌光星 1-0 北海 | ○ | 織田琉叶(46分) |
| 第9節 | 8/29 | 札幌光星高校G | 札幌光星 1-2 旭川実 | ● | (出典未掲載) |
9試合を終えて4勝0分5敗・勝点12・15得点14失点・得失点差+1で5位。開幕4連敗(3得点11失点)から一転し、第5節から4連勝(11得点1失点)したが、中断明けの第9節は旭川実業に1-2で敗れた(旭川実業は82分に逆転ゴール)。第8節終了時点の得点は織田8・小山1・竹中1・外舘1・小田1・坂田1・原1の計14で、順位表のチーム総得点と一致していた。
第9節終了時点の順位は、首位が旭川実業(勝点20)、2位が北海道コンサドーレ札幌U-18(19・無敗)、3位が札幌大谷(19)、4位が北海道大谷室蘭(13)、5位が札幌光星(12)、以下北照(10)・北海(7)・帯広北(1)の順。上位3チームとは勝点7差がついた。
リーグは8チームによる2回戦総当たりの全14節制。残りの日程は第10節9/5(ホーム・札幌大谷)、第11節9/12(アウェー・北海道コンサドーレ札幌U-18)、第12節9/19(ホーム・帯広北)、第13節9/26(アウェー・北照)、第14節10/3(アウェー・北海道大谷室蘭)である。
最新の順位はプリンスリーグ北海道の順位表で毎日更新している。
2026年度 インターハイ北海道予選(第79回)
| ラウンド | 日付 | 対戦相手 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 1回戦 | 6/10 | 帯広大谷 | ○ 3-0 |
| 2回戦 | 6/11 | 旭川志峯 | ○ 1-0 |
| 準々決勝 | 6/12 | 北海道科学大高 | ○ 2-0 |
| 準決勝 | 6/16 | とわの森三愛 | ● 0-1 |
準決勝まで3試合を連続無失点で勝ち上がったが、とわの森三愛に0-1で敗退。3位決定戦は行われず、札幌大谷とともに第3位で大会を終えた。優勝は旭川実業。なお、札幌支部予選も第3位だった。