チームの特徴
北海道帯広市にある私立・帯広北高校(学校法人帯広渡辺学園)のサッカー部である。十勝地方を代表するチームとして知られる。普通科に特進コースと総合コースを置き、十勝地方に3校ある私立高校の一つ。通称は「帯北」「北高」。学校の起点は1916年創設の裁縫塾で、創設者・初代校長の渡辺登美の名は現在も学校法人名に残っている。
全国高校サッカー選手権に1回(2001年度・第80回)、全国高校総体(インターハイ)に5回(2000・2005・2006・2008・2014年)出場している。2013年には高円宮杯プリンスリーグ北海道で優勝しており、同リーグの第1回・2003年から参加している古参チームでもある。
1998年から2021年まで24年連続で選手権の北海道大会に出場していた道東の常連校だが、この連続記録は2024年度に途切れている。
2025年に北海道FAリーグで優勝し、2026年は3年ぶりにプリンスリーグ北海道へ復帰した。第9節を終えた時点で0勝1分8敗・勝点1である。
部は高校(U-18)・帯北FC U-15・帯北FC U-12の3階層で構成され、「TEAM OBIKITA」を名乗っている。チームカラーはオレンジである。
主な実績
| 大会 | 実績 | 備考 |
|---|---|---|
| 全国高校サッカー選手権 | 出場1回(2001年度・第80回) | 3回戦進出(ベスト16)。北海道大会 優勝1回(2001年度)・準優勝3回(2005・2010・2013年) |
| 全国高校総体(インターハイ) | 出場5回(2000・2005・2006・2008・2014年) | 最高成績は2回戦(2000・2006・2014年)。北海道大会 優勝2回(2000・2005年) |
| 全日本ユース(U-18)選手権 | 出場1回(2000年) | 初戦敗退 |
| 高円宮杯プリンスリーグ北海道 | 優勝1回(2013年) | 準優勝 2003・2005・2011・2012年 |
| 北海道FAリーグ | 優勝(2025年) | 2026年プリンスリーグ北海道へ昇格 |
チームの歩み
帯広北のサッカー部の創部年を確認できる一次資料はない。ただし遅くとも1970年にはインターハイ北海道大会に出場している記録が残っている(1970年の2回戦、三笠高美に0-3で敗退)。
1998年から2021年まで、選手権の北海道大会に24年連続で出場した。学校公式は2021年度・第100回大会の十勝地区予選を突破した際、「24年連続35回目の全道大会」と伝えている。この「35回」は全道大会(北海道大会)への出場回数であり、全国大会の出場回数ではない。連続出場は2022年・2023年も続いたが、2024年度は北海道大会に出場できず、24年から続いた記録は途切れた。2025年度は北海道大会に復帰し、1回戦を3-0で勝ってベスト16まで進んでいる。
唯一の全国出場は2001年度・第80回大会である。北海道大会を制して臨み、2回戦(初戦)で佐賀学園と2-2からPK戦3-0で勝利したが、3回戦は大分に0-5で敗れ、ベスト16で大会を終えた。
インターハイは2000年と2005年に北海道大会を制覇し、準優勝でも出場権を得た2006・2008・2014年を含めて計5回全国の舞台を踏んだ。北海道大会決勝は、2000年に札幌白石を2-1、2005年に札幌東を5-1で下している。2014年は1回戦で高知商業に3-1で勝ち、2回戦は西武台に0-3で敗れている。
北海道大会での準優勝は2005年(北海に0-2)、2010年(室蘭大谷に2-3)、2013年の3回ある。2013年はクラブの到達点のひとつである。高円宮杯プリンスリーグ北海道で優勝してプレミアリーグ参入戦に進んだ(昇格はならず)。同じ年の選手権北海道大会では決勝で札幌大谷と3-3で分け、PK戦4-5で準優勝だった。この優勝チームでエースを務めたのが吉川翔梧である。千葉県鎌ケ谷市出身で、中学卒業後に越境進学し、3年生の2013年にプリンスリーグ北海道で優勝と得点王を同時に達成した。高卒でツエーゲン金沢に加入し、加入1年目の2014年にJ3優勝を経験している。
その後、2019年にプリンスリーグから降格した。2022年のプレーオフでは1回戦で札幌光星に1-0、2回戦で駒大苫小牧に2-1と勝ち上がったが、決定戦は旭川実業2ndに1-2で敗れて準優勝に終わり、この成績でプリンスリーグ北海道への復帰を決めている。2023年は8位で再び降格し、2024年は北海道FAリーグ3位、2025年に同リーグで優勝して3年ぶりのプリンスリーグ北海道復帰を決めた。
監督・チーム体制
片桐聡(かたぎり さとし)監督が指揮を執る。帯広北高校の卒業生で、浅井学園大学を経て母校の保健体育教諭となった。部公式でのメッセージは「『大いなる夢』その実現に向けた一歩を力強く踏み出します。」
コーチには田中康平が入る。同じく帯広北の卒業生で、鹿島アントラーズに入団した元プロ選手である。モンテディオ山形、ベガルタ仙台、FC琉球でプレーし、現在は会社勤務と両立させながら母校の指導にあたっている。メッセージは「帯北サッカーの新しい歴史を築けるように全力でサポートします。」
部長は学校の教頭が務め、ほかに理学療法士やメンタル面を担当するスタッフが加わる。指導者ライセンスはB級・C級・D級の保持者が登録され、フィジカルトレーナー・メンタルトレーナー・GK専門コーチ・スポーツドクターとの提携もある(ルーキーリーグへのチーム登録による)。
学校公式の監督メッセージから、指導方針の一節を引く。
サッカー部では、正しい上下関係の構築にこだわりを持ち、取り組んでいます。後輩・先輩の『差』は、格差や差別の『差』ではありません。経験や知識・心のゆとりの『差』です。
TEAM OBIKITA — 3階層の一貫育成
部は高校(U-18)・帯北FC U-15・帯北FC U-12の3つを「TEAM OBIKITA」として運営している。帯北FC U-12は「帯広北高校サッカー部、帯北FC U-15の下部組織にあたるクラブチーム」と部が説明している。帯北FC U-12の案内には次のようにある。
ユース(U18)・ジュニアユース(U15)・そしてジュニア(U12)が加わることで、約15年間の育成、TEAM OBIKITAとしての「共育」がより形成されます。
帯北FC U-15の対象は中学1〜3年生で、火曜・木曜・土曜・日曜の17:30から20:00に活動している。練習場所は帯広北高校のメイングラウンド(人工芝)で、U-12の体験会も同じ人工芝で行われている。高校・U-15・U-12の3世代が同じピッチを使う体制である。U-15の指導理念は「顔を上げて、周りを観てパス・ドリブル・シュートか自分で判断しプレーの実行が出来るようにする。」
部の基本理念は「仲間を大切にする」である。部公式は「この世界・この社会の全ては人との繋がりで成り立っています。学校生活や部活動を通じて人との繋がりや絆を感じ、信用と信頼を学びます」「『仲間を大切にする』=『人を大切にする』」と説明している。
活動方針は「人の育成」で、鍵になる言葉が「希望力」である。ルーキーリーグへの登録には次のようにある。
真のリーダーとは、未来に望みをかける力『希望力』をもつ人物であり、どんな時もどんな状況であっても希望を失わない粘り強さを有します。
チームの特徴として、2026年のリーグ登録では「攻守において主導権を握り、高いインテンシティーでゴールを目指すアタッキングフットボール」を目標に掲げている。
環境と活動
部公式「施設紹介」には、人工芝サッカー場・人工芝フットサル場(クッション性の高いフットサル専用)・クレーグラウンド・ウエイトルーム・学年別に3年間使うロッカールームの5項目が掲載されている。ルーキーリーグへの登録では夜間照明・クラブハウス・会議室・AED・チームバスも確認できる。
寮・下宿は2つある。部が紹介する下宿「アンビシャス」と、学校の「清北寮」である。いずれも個室で、管理人と管理栄養士が置かれている。
練習は月曜が休みで、火曜から金曜は朝1時間・昼15分・夕方2時間の1日3回行われる。土日祝は2部練習・3部練習、または公式戦・練習試合にあてられる。
所属リーグは4つで、プリンスリーグ北海道(トップ)、北海道ブロックリーグ道東1部、十勝地区FAリーグ、ルーキーリーグ北海道である。
ボランティア活動にも取り組んでおり、地域のサッカーイベントに加え、ブラインドサッカー教室、藤丸パークイベント、国際交流サッカー大会、カンボジアへのサッカー用具寄付、氷まつりのイベント、地域清掃と多岐にわたる。
卒業後の進路として部が公表しているのは、Jリーグ(鹿島アントラーズ、モンテディオ山形、FC琉球、セレッソ大阪、松本山雅FC、ツエーゲン金沢、ヴァンラーレ八戸、グルージャ盛岡、アスルクラロ沼津、SC相模原、アルビレックス新潟シンガポール)、JFL・地域リーグ(tonan前橋、十勝スカイアース)、Fリーグ(エスポラーダ北海道、名古屋オーシャンズ、府中アスレチックFC)である。大学は道内外に広く、高卒での就職先には公務員や十勝の地元企業が挙がる。海外留学の行き先としてドイツ、スペイン、モンテネグロ、オーストラリア、フィリピン、リトアニアが挙げられている。部の情報はX(@OBIHIROKITA)とInstagram(@teamobikita)でも発信されている。
2026年の注目選手
MF林優真(2年・背番号30)が、2026年のプリンスリーグ北海道でチームが記録した唯一の得点者である。前所属は帯北FC U-15で、TEAM OBIKITAの3階層をくぐって高校チームへ上がってきた選手である。第7節・北照戦(6/27)の前半10分に挙げた先制点が、9試合を通じて帯広北が記録した唯一のゴールとなっている。
※2026年の公式戦で出場・得点が確認できたのは林優真のみのため、他の在校生の名前はここでは扱わない。
2026年 プリンスリーグ北海道 戦績
| 節 | 日付 | 会場 | 対戦 | 結果 | 得点者 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1節 | 4/11 | 北海道コンサドーレ札幌 東雁来G | 北海道コンサドーレ札幌U-18 0-0 帯広北 | △ | — |
| 第2節 | 4/18 | 帯広北高校G | 帯広北 0-3 札幌大谷 | ● | — |
| 第3節 | 4/25 | リアルター夢りんご東光スポーツ公園球技場A | 旭川実 1-0 帯広北 | ● | — |
| 第4節 | 5/2 | 北海高校G | 北海 2-0 帯広北 | ● | — |
| 第5節 | 5/6 | 帯広北高校G | 帯広北 0-5 札幌光星 | ● | — |
| 第6節 | 5/30 | 帯広北高校G | 帯広北 0-2 北海道大谷室蘭 | ● | — |
| 第7節 | 6/27 | 小樽・望洋サッカー・ラグビー場 | 北照 2-1 帯広北 | ● | 林優真(10分) |
| 第8節 | 7/5 | 帯広北高校G | 帯広北 0-2 北海道コンサドーレ札幌U-18 | ● | — |
| 第9節 | 8/29 | 札幌大谷高校 丘珠G | 札幌大谷 5-0 帯広北 | ● | — |
9試合を終えて0勝1分8敗・勝点1・1得点22失点・得失点差−21で8位である。唯一の勝点は開幕節、無敗を続ける北海道コンサドーレ札幌U-18とのスコアレスドローで得たものである。得点は林優真の1点のみで、チーム総得点と一致する。0-1・0-2・0-2・1-2・0-2の5試合が2点差以内である。
第9節終了時点の順位は、1位 旭川実業20/2位 北海道コンサドーレ札幌U-18 19(無敗)/3位 札幌大谷19/4位 北海道大谷室蘭13/5位 札幌光星12/6位 北照10/7位 北海7/8位 帯広北1、となっている。
リーグは8チームによる2回戦総当たりの全14節。残りの日程は第10節9/5(ホーム・旭川実業)、第11節9/12(ホーム・北海)、第12節9/19(アウェー・札幌光星)、第13節9/26(アウェー・北海道大谷室蘭)、第14節10/3(ホーム・北照)である。
最新の順位はプリンスリーグ北海道の順位表で毎日更新している。
2026年度 インターハイ北海道予選
2026年度・第79回大会は、1回戦(6/10)で北海と0-0からのPK戦の末、5-6のわずかな差で敗れた。優勝は旭川実業だった。
近年の道内成績
| 年度 | 選手権 北海道大会 | インターハイ 北海道予選 | リーグ |
|---|---|---|---|
| 2025 | ベスト16 | 1回戦敗退 | 北海道FAリーグ 優勝(プリンス昇格) |
| 2024 | 出場なし(十勝地区予選準優勝) | 1回戦敗退 | 北海道FAリーグ 3位 |
| 2023 | ベスト8 | 2回戦敗退 | プリンス北海道 8位(降格) |
| 2022 | 1回戦敗退 | ベスト4 | プリンス昇格プレーオフ 準優勝(昇格) |
| 2021 | ベスト8 | ベスト4 | プリンス昇格プレーオフ 出場 |
輩出した主なプロ選手
部公式は「輩出した主なOB」として13名の名前を公式に列挙している。ここでは2026年時点の所属・肩書まで確認できた人物を中心に紹介する。
清原翔平(1987年生)は札幌大学からSAGAWA SHIGA FCを経てツエーゲン金沢、セレッソ大阪、徳島ヴォルティス、SC相模原、VONDS市原でプレーした。2026年からセレッソ大阪のU-12コーチを務めている。JFA公認B級ライセンス保持。
吉川翔梧は千葉県鎌ケ谷市から越境進学し、2013年のプリンスリーグ北海道で優勝と得点王を同時に達成した。高卒でツエーゲン金沢に加入し、2014年のJ3優勝を経験している。その後ヴァンラーレ八戸、モンゴル、リトアニア、オーストラリアと渡り歩いた。
阿部諒弥(2001年生・GK・193cm)は芽室サッカー少年団、帯北アンビシャスから帯広北へ進み、中央学院大学を経て清水エスパルスに加入した。2026年1月にクラブが現役引退を発表している。
田中康平は鹿島アントラーズに入団し、モンテディオ山形、ベガルタ仙台、FC琉球でプレーした。現在は母校のコーチを務める。
関口優志は帯広北のサッカー部でプレーし(2008年にインターハイ出場)、卒業後にフットサルへ転向した。フットサル日本代表として2014年のAFCフットサル選手権優勝に貢献している(決勝のイラン戦でPKを3本止めた)。Fリーグ新人賞(2013-14シーズン)を受賞し、2019-20シーズンにはFリーグベスト5にも選ばれている。2013年には母校で教育実習も行っている。
高瀬証と山田満夫は、Wikipediaの学校記事でも卒業生のプロサッカー選手として名前が挙げられている。そのほか、部が公式に挙げるOBに酒井遼太郎、宮原勇哉、三浦憂、坂井甫、藤村虹希、相澤匠がいる。
前北直哉(2022年度卒)は関西学院大学に進み、2025年に総理大臣杯へ出場した。帯広北では主将を務めた。
2026年ワールドカップの日本代表に同校出身者はいない。
選手の所属先やポジションなどの情報は、移籍や進路により変動する場合があります。最新の情報は各校・各クラブの公式発表などでご確認ください。