チームの特徴
北海道札幌市豊平区の私立・北海高校(学校法人北海学園)のサッカー部である。学校の教育方針は「質実剛健、百折不撓」で、最寄りは札幌市営地下鉄東豊線「学園前」駅から徒歩1分の距離にある。1923年(大正12年)7月創部で、2023年に創部100周年を迎えた。部の基本精神は「素晴らしい選手である前に素晴らしい人間であれ」である。
近年は旭川実業高校や札幌大谷高校といった強豪とともに、選手権北海道大会や高円宮杯プリンスリーグ北海道で道内上位の座を争っている。
全国高校サッカー選手権に14回出場(最高成績は2005年度・第84回の3回戦=ベスト16)、全国高校総体(インターハイ)に9回出場している。選手権北海道大会は2019・2021・2022・2023・2025年と7年で5度制覇しており、2023年にはプリンスリーグ北海道で初優勝を果たした。2026年は高円宮杯プリンスリーグ北海道で第9節終了時点、2勝1分6敗・勝点7の7位である。
チームカラーは黄色で、ユニフォームはフィールドプレーヤー正が黄一色である。
主な実績
| 大会 | 実績 | 備考 |
|---|---|---|
| 全国高校サッカー選手権 | 出場14回 | 最高成績 3回戦=ベスト16(2005年度・第84回)/北海道大会優勝多数(1990・2004・2005・2008・2019・2021・2022・2023・2025年ほか) |
| 全国高校総体(インターハイ) | 出場9回 | 1975・1978・1990・1996・1998・2002・2008・2018・2019年/最高成績はベスト16(部公式による。年度の記載はない) |
| 明治神宮大会 | 出場3回 | 1939年の初出場を含む |
| 国民体育大会 | 1953年に初出場 | |
| 高円宮杯プリンスリーグ北海道 | 優勝1回(2023年) | 準優勝 2004・2008・2016年 |
チームの歩み
1923年(大正12年)7月創部。初代主将は亀山喜一である。1939年に明治神宮大会へ出場して創部初の全国大会出場を果たした。
戦時中は活動が途絶えている(部公式は1941年から1944年にかけて戦争により活動を停止と記す)。戦後に活動を再開すると、1952年に選手権へ創部初出場、1953年に国民体育大会へ初出場、1975年にインターハイへ初出場と、三大全国大会のすべてに出場する実績を重ねた。インターハイには1975・1978・1990・1996・1998・2002・2008・2018・2019年の9回出場している。
選手権北海道大会は1990年に優勝すると、2004・2005・2008年と2000年代に3度制覇している。全国での最高成績は2005年度・第84回の3回戦進出(ベスト16)である。
2019年から2025年までの7年で5度(2019・2021・2022・2023・2025年)、選手権北海道大会を制した。2021年の第100回大会決勝は旭川実業と0-0からPK戦5-4という激戦を制している。
創部100周年の2023年は、北海道大会決勝で旭川実業を3-2で下して全国へ進んだ。第102回の1回戦では大手前高松(香川)と1-1からPK戦6-5で勝ち、19大会ぶりの全国勝利を挙げている(2回戦は名古屋に0-3で敗退)。
2025年度の第104回は、決勝で札幌大谷に1-0で勝って2年ぶり14度目の出場となった。全国1回戦は大津(熊本)に1-7で敗れている。
プリンスリーグ北海道には2004年に初参入して2位となった。以後2005年5位、2006年6位、2007年4位、2008年2位、2009年3位、2010年4位、2011年3位、2012年5位、2013年6位と続き、2014年に降格した。2016年に復帰して2位となったが、2017年に再び降格している。2018年から2021年までは札幌ブロックリーグ1部で4年連続1位を重ね、2021年のプレーオフを制して復帰した。復帰後の2022年は6位、2023年にリーグ初優勝を果たし、プレミアリーグ参入戦に進んだが初戦で敗れている。2024年は4位、2025年は3位だった。
監督・チーム体制
島谷制勝監督が指揮を執る。北海高校40期のOBで、1987年度にはチームの主将を務めた。日本体育大学を経て母校の教員となり、1993年から監督として指揮を執っている。
監督の言葉(部公式スタッフ紹介より)。
北海高校サッカー部は「伝統の気迫」を胸に秘め、「For the team」の精神をもって戦います。勝利に執着し、最後まで絶対に諦めない心を北海サッカー部は大切にしています。
島谷監督を支える指導陣のほとんどが北海のOBで、部長兼コーチ、コーチ2人、外部コーチ、外部GKコーチ、トレーナーまで含め、40期から77期まで幅広い世代のOBが指導にあたっている。外部コーチの萩野英明は43期で、部公式が「北海初のプロサッカー選手」と紹介する人物である。1995年にサンフレッチェ広島へ入団した元MFで、引退後に母校の指導者となった。指導陣にはA級・B級の指導者ライセンスやGKライセンスを持つスタッフも含まれている。
部の理念は部公式・学校公式の両方に全文が掲載されている。
優れたサッカー選手は優れた人格を持つ。優れた人格は優れたサッカー選手を育てる。人格こそが技術を磨き、戦術を確立させ、体力を養う。人格という土台が大きければ大きいほど、その上に揺るぎない技術、戦術、体力をのせる事ができ、人格という土台が小さければ小さいほど、その上には見せかけの技術、戦術、体力しかのせることができない。
戦術面では、「攻守の切り替えの速いアグレッシブなサッカー」を志向していることが学校公式サッカー部紹介に明記されている。
チーム構成と環境
選手主体のチーム運営が特徴である。学校公式サッカー部紹介には次のようにある。
サッカー部は主体性を磨くためにチームの運営を工夫しています。選手たち自身が目標を設定し、逆算して現在のチームを分析・評価を行い練習作成やチームの運営に当たっています。公式戦や練習試合においても戦い方、テーマ、メンバーを選手たちが決定します。
公式戦のメンバーまで選手が決めるという運営が特徴で、その姿勢は部公式サイトにも表れている。施設を紹介するページの文章には「作成:2年 櫻井・1年 上原永」と生徒の名前が記されており、サイトそのものが選手の手で作られている。
部員は79人(2026年度:3年29人・2年25人・1年25人)である。部公式の選手名簿によると、79人のうち、中学年代にJクラブのアカデミー(北海道コンサドーレ札幌系)にいたのは2人だけで、残りはSSS/SSSサクセス、アンフィニ札幌、FC DENOVA、札幌ジュニア、クラブフィールズ、FC NORTE、B.N.F.C、バーモス恵庭、DOHTO Jr、Arearea FC、Rugart FC、アプリーレ札幌といった道内の街クラブと、八条中・琴似中・手稲中・札幌大谷中などの中学校の部活動の出身者で構成されている。
チームは4つあり、TOPがプリンスリーグ北海道、2nd・3rd・4thが札幌ブロックリーグの1部・2部・3部に参加している。
練習環境は充実している。学校の敷地内に夜間照明つきの人工芝サッカー場があり、ここで毎日練習する。天然芝で試合を行う前には清田区の天然芝グラウンドを使い分ける。ほかにチーム専用バス、ベンチプレスやスクワットができるウェイト設備、グラウンド横のアイスバス、クラブハウス・部室・会議室・シャワー室・AEDを備える。練習は平日2時間から2時間半(月曜と木曜が休み)、休日は公式戦か練習試合にあてている。
中学3年生を対象に7月ごろから練習会を受け付けている。進路面では進学率100%である。
2026年の注目選手
| 選手 | 学年 | 出身(中学) | 2026年プリンスでの記録 |
|---|---|---|---|
| 遠田大我 | 3年 | アプリーレ札幌 | 第1節・札幌光星戦で先制点(23分) |
| 原田悠冬 | 3年 | SSS | 第1節・札幌光星戦で追加点(80分) |
| 菅原瑞 | 2年 | HKD | 第3節・北照戦で同点弾(62分) |
| 菅野桜士郎 | 2年 | アンフィニ札幌 | 第4節・帯広北戦で得点(51分) |
| 竹内貴都 | 1年 | Arearea FC | 第4節・帯広北戦で先制点(18分) |
※学年・出身は部公式サイトの2026年度名簿による。ポジションは公表されていない。
1年生の竹内貴都(Arearea FC出身)が第4節・帯広北戦で先制点を挙げている。開幕戦の札幌光星戦は3年生2人(遠田・原田)の得点で2-1とした。9試合5得点はこの5人が1点ずつを分け合ったもので、チーム総得点と一致する。
2026年 プリンスリーグ北海道 戦績
| 節 | 日付 | 会場 | 対戦 | 結果 | 得点者 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1節 | 4/11 | 北海高校G | 北海 2-1 札幌光星 | ○ | 遠田大我(23分)、原田悠冬(80分) |
| 第2節 | 4/18 | 北海高校G | 北海 0-1 北海道大谷室蘭 | ● | — |
| 第3節 | 4/25 | 東雁来公園サッカー場(西) | 北照 1-1 北海 | △ | 菅原瑞(62分) |
| 第4節 | 5/2 | 北海高校G | 北海 2-0 帯広北 | ○ | 竹内貴都(18分)、菅野桜士郎(51分) |
| 第5節 | 5/6 | 北海道コンサドーレ札幌 東雁来G | 北海道コンサドーレ札幌U-18 2-0 北海 | ● | — |
| 第6節 | 5/30 | 北海高校G | 北海 0-1 札幌大谷 | ● | — |
| 第7節 | 6/27 | 忠和公園 多目的広場A | 旭川実 1-0 北海 | ● | — |
| 第8節 | 7/5 | 札幌光星高校G | 札幌光星 1-0 北海 | ● | — |
| 第9節 | 8/29 | リーフラスフットボールパーク | 北海道大谷室蘭 1-0 北海 | ● | — |
9試合を終えて2勝1分6敗・勝点7・5得点9失点・得失点差−4で7位である。第5節以降は5連敗だが、その5試合はいずれも0-1か0-2で、大崩れはしていない。9失点は3位・札幌大谷と同じで、コンサドーレ札幌U-18(5)・旭川実業(7)に次ぐリーグ3番目タイの少なさである。一方で5得点は帯広北の1得点に次いで少なく、得点力が課題として数字に表れている。得点者は遠田・原田・菅原・菅野・竹内の5人が1点ずつで、チーム総得点と一致する。
第9節終了時点の順位は、1位 旭川実業20/2位 北海道コンサドーレ札幌U-18 19(無敗)/3位 札幌大谷19/4位 北海道大谷室蘭13/5位 札幌光星12/6位 北照10/7位 北海7/8位 帯広北1、となっている。
リーグは8チームによる2回戦総当たりの全14節。残りの日程は第10節9/5(ホーム・北照)、第11節9/12(アウェー・帯広北)、第12節9/19(ホーム・北海道コンサドーレ札幌U-18)、第13節9/26(アウェー・札幌大谷)、第14節10/3(ホーム・旭川実業)である。
最新の順位はプリンスリーグ北海道の順位表で毎日更新している。
2026年度 インターハイ北海道予選(第79回)
1回戦(6/10)北海 0-0(PK6-5)帯広北、2回戦(6/11)札幌創成 0-1 北海、準々決勝(6/12)北海 1-2 札幌大谷で敗れ、ベスト8で大会を終えている。優勝は旭川実業だった。
近年の道内成績
部公式「過去の戦績」より、2019〜2025年の7年分。
| 年 | インターハイ北海道予選 | 選手権北海道大会 | プリンス/ブロック |
|---|---|---|---|
| 2025 | 準優勝 | 優勝(全国初戦敗退) | プリンス3位 |
| 2024 | ベスト8 | 3位 | プリンス4位 |
| 2023 | 初戦敗退 | 優勝(全国2回戦敗退) | プリンス優勝/プレミア参入戦初戦敗退 |
| 2022 | 2回戦敗退 | 優勝(全国1回戦敗退) | プリンス6位 |
| 2021 | 2回戦敗退 | 優勝(全国1回戦敗退) | 札幌ブロック1位/プレーオフ優勝で昇格 |
| 2020 | 中止 | 3位 | 札幌ブロック1位 |
| 2019 | 準優勝(全国1回戦敗退) | 優勝(全国1回戦敗退) | 札幌ブロック1位 |
この7年間で選手権北海道大会は5度制している。インターハイは2019年に道予選準優勝で全国へ進んだが、2025年も準優勝ながら全国出場は逃した。インターハイの北海道の出場枠は2025年(第59回)から2校が1校に減っている。
輩出した主なプロ選手
部公式「活躍したOB紹介」に掲載されている人物を中心に紹介する。
山瀬功治(MF)は、小学生時代はSSS札幌サッカースクールに所属し、中学時代に単身ブラジルへサッカー留学して北海高校へ進んだ。2000年にコンサドーレ札幌へ入団し、2001年にJリーグ新人王を獲得。浦和レッズ、横浜F・マリノス、川崎フロンターレ、京都サンガF.C.、アビスパ福岡、愛媛FC、レノファ山口FCでプレーし、日本代表として国際Aマッチ13試合5得点を記録した。Jリーグの24年連続得点は遠藤保仁と並ぶ最多タイ記録である。2025年2月に現役引退を発表した。1学年後輩には北野貴之がいる。
北野貴之(GK)は八条中出身。アルビレックス新潟、大宮アルディージャ(当時のJリーグ最高不敗記録21試合を達成)、セレッソ大阪、横浜FC、ガイナーレ鳥取でプレーした。
市村篤司(DF)はバーモス恵庭出身。コンサドーレ札幌、ロアッソ熊本、横浜FC、カマタマーレ讃岐でプレーした。
矢野哲也は柏レイソル、愛媛FCでプレーし、2022年にBTOP北海道の社長に就任した。
井波勇太は札幌大学を経て2025年にヴァンラーレ八戸へ加入し、2026年も在籍している。
東海尚哉は駒澤大学からモンゴル、カンボジア、台湾とアジアのリーグでプレーを続けている(2023年から台北天龍FC)。
中野歩夢は2022年からモンゴルのkhovd FCでプレーしている。
このほか、上田陵弥、関口雄与、松野大輝、藪中海皇らがプロの世界に進んでいる。
フットサルでは西村啓(エスポラーダ北海道)、小島翼(エスポラーダ北海道、広島F・DOを経て現在はフットサルの動画発信)らがFリーグでプレーした。エスポラーダ北海道でFリーグ最多出場記録を更新し続ける水上玄太は、北海高校サッカー部を1年の秋に退部してフットサルへ転向した選手で、部公式のOB紹介にはその経歴も含めて掲載されている。
Jリーグでの活躍から海外リーグへの挑戦、クラブ経営、フットサルへの転向まで、OBの進路は多岐にわたる。
プロ選手の現所属クラブは移籍により変動する場合があります。最新の所属情報は各クラブ公式サイトなどでご確認ください。
なお、2026年ワールドカップの日本代表に同校出身者はいない。