チームの特徴
帝京高校サッカー部は、東京都板橋区に所在する私立校である。鮮やかな黄色のユニフォームから「カナリア軍団」と呼ばれ、全国高校サッカー選手権大会で戦後最多タイとなる6回の優勝(1974・1977・1979・1983・1984・1991年度)を誇る、高校サッカー史に名を刻む名門である。全国高校総体(インターハイ)でも優勝3回(1976・1982・2002年)を数え、選手権・インターハイともに通算35回出場という実績は全国屈指である。近年も2022年のインターハイで準優勝を果たし、2025年には高円宮杯プリンスリーグ関東1部を制している。
スタイル: 部の公式サイトが掲げる活動理念は、「文武両道を基本とし、その中で日本の高校サッカーのトップになることを目標とする。また、地域に愛されるサッカー部を目指す」「将来的には世界で通用するサッカー選手の育成を図り、幅広い分野で活躍のできる自立した人間を育てることを目指す」というものである。技術・戦術の獲得だけでなく、グラウンド内外での自律や社会性の育成も重視する姿勢が明文化されている。2026年のインターハイ東京都予選では準々決勝で敗れたが、ゲキサカはこの試合を「ボールを支配して攻め続けるも0-2で敗戦」と報じており、ボールを保持して攻めるスタイルの一端がうかがえる。
主な実績
| 大会 | 実績 |
|---|---|
| 全国高校サッカー選手権 | 出場35回/優勝6回(1974・1977・1979・1983・1984・1991年度)/準優勝3回(1994・1997・1998年度)/3位4回(1971・1972・1976・1982年度) |
| 全国高校総体(インターハイ) | 出場35回/優勝3回(1976・1982・2002年)/準優勝5回(1994・1996・1997・2003・2022年)/3位4回(1975・1979・1987・2006年) |
| 全日本ユース(U-18)選手権 | 3位2回(1995・1998年) |
| プリンスリーグ関東1部 | 2025年 優勝 |
| プリンスリーグ関東1部(2026年) | 第9節終了時点9位・勝点6 |
上記の優勝6回のうち、1984年度(第63回・島原商業高校との両校優勝)と1991年度(第70回・四日市中央工業高校との両校優勝)の2回は両校優勝である。
チームの歩み
帝京高校は第39回全国高校サッカー選手権大会で初めて全国の舞台に立った。その後1974年度の第53回大会で悲願の初優勝を果たすと、以後1991年度までに6度の日本一に輝いている(うち2回は両校優勝)。1990年代に入ると1994・1997・1998年度と3度の準優勝を経験し、優勝まであと一歩という時期が続いた。
全国大会では2022年のインターハイで準優勝(決勝の相手は前橋育英高校)という近年最大級の実績を残している。プリンスリーグ関東1部では2022年2位のあと2023年4位・2024年6位と順位を落としたが、2025年に同リーグを制した。
2024年に同校OBの藤倉寛が監督に就任し、帝京を15年ぶりの全国高校サッカー選手権出場に導いた。2025年にはプリンスリーグ関東1部を制し、プレミアリーグ参入プレーオフに進んだが、昇格には至らなかった。なお部の公式サイトのスタッフ欄には、総合アドバイザーとして日比威の名が現在も掲載されている。
育成システム
練習拠点は帝京科学大学千住総合グラウンド(東京都足立区千住桜木1-11-9、最寄駅は北千住)である。2026年のプリンスリーグ関東1部のホームゲーム(第1・3・5・8節)もこのグラウンドで開催されている。
サポート体制として、トレーナーには系列の帝京科学大学 東京柔道整復学科の教授・准教授が就き、同学科の学生トレーナーも帯同する。栄養管理は株式会社明治が担い、GK専門コーチ(落合貴嗣)も置かれるなど、系列大学の人的資源と連携した体制を築いている。
選手の出身は幅広く、FC東京U-15むさし出身の三浦颯太・石井隼太のようなJクラブのジュニアユース出身者から、和歌山県のミラグロッソ海南出身の梅木怜のような遠方のクラブ出身者まで、全国から選手が集まっている。
同じ千住総合グラウンドでは女子サッカー部も活動している。
2026年の体制
監督は藤倉寛(同校OB・保健体育科教諭。2024年就任)である。GKコーチには落合貴嗣が就いている。
輩出した主なプロ選手
横山 夢樹(MF、セレッソ大阪)
帝京から高卒で直接FC今治入りし、2024年にJリーグデビューを果たした。2025年のU-20ワールドカップでベスト16を経験し、2026年シーズンからセレッソ大阪へ完全移籍した。日本代表歴はU-19代表(2024年)・U-20代表(2025年)である。
三浦 颯太(DF、川崎フロンターレ)
FC東京U-15むさしから帝京へ進み、日本体育大学を経てヴァンフォーレ甲府でプロ入りし、2024年から川崎フロンターレでプレーしている。日本代表としての出場歴もある。
このほかのOBは以下の通り。
高卒で直接プロへ:
- 梅木 怜(DF、FC今治):2024年のJ3月間ヤングプレーヤー賞を受賞している。
- 久保 恵音(FC今治):2025年度に帝京の10番を背負い、2026年から今治でプレーしている。
- 関口 訓充(MF、ジョイフル本田つくばFC):元日本代表で、ベガルタ仙台・浦和レッズなどでプレーした。
大学を経てプロへ:
- 石井 隼太(DF、ベガルタ仙台):城西国際大学を経てプロ入りした。
- 宮崎 海冬(DF、ツエーゲン金沢):立正大学を経てプロ入りした。
- 田所 莉旺(DF):川崎フロンターレU-18から帝京へ進学し、V・ファーレン長崎に所属。2026年7月現在は高知ユナイテッドSCへ育成型期限付き移籍中である。
大学経由でプロ内定:
- 松本 琉雅:順天堂大学を経ていわきFCへ2027年1月加入内定。
- 入江 羚介:順天堂大学を経てヴィッセル神戸へ2027年1月加入内定。JFA・Jリーグ特別指定選手にも承認されている。
2027年1月の加入が内定している2人のOB(松本琉雅・入江羚介)は、いずれも順天堂大学からのプロ入りという共通点を持つ。
指導者・フロント:
- 中田 浩二(鹿島アントラーズ):2024年10月にフットボールダイレクターに就任した。現役時代はフランス・マルセイユやスイス・バーゼルでもプレーしている。
- 田中 達也(浦和レッズ):2026年1月にU-21監督兼トップチームアシスタントコーチに就任した。
- 松波 正信(V・ファーレン長崎 アカデミーダイレクター)
- 丸山 良明(セレッソ大阪U-18監督):セレッソ大阪のアカデミーダイレクターを経て、2026年から現職を務める。
引退後にJクラブの要職に就くOBが多いのも帝京の特徴の一つである。
なお、帝京からFC今治へは横山夢樹・梅木怜・久保恵音の3人が続けて進んでいる(いずれも高卒で直接プロ入り)。
補足:プロ選手の所属クラブは移籍により頻繁に変動します。最新の所属情報はJリーグ公式などでご確認ください。
2026年の注目選手
| 選手 | POS | 2026年リーグ戦成績 |
|---|---|---|
| 東江 心平 | FW | 7得点(リーグ得点ランキング首位) |
| 渡辺 莉太 | MF | 2得点 |
| 小山 凱成 | — | 2得点 |
| 川﨑 大空 | — | 1得点 |
| 山田 知希 | — | 1得点 |
| 住野 空来 | MF | 主将 |
| 原田 誉裕 | MF | — |
東江心平はチーム13得点の半分以上にあたる7得点を挙げ、プリンスリーグ関東1部の得点ランキングで首位に立っている(ゲキサカ)。開幕の山梨学院戦ではハットトリックを記録した。
渡辺莉太は東京ヴェルディジュニアユース出身で、2026年度から伝統の10番を背負う。複数のJクラブから練習参加のオファーを受けており、ペナルティエリア外からのループシュートを決めるなど攻撃の起点となっている。
原田誉裕はゲキサカに「帝京の"心臓"」と評される中盤の選手である。
主将の住野空来は、2026年のインターハイ都予選敗退後に「自分がチームを勝たせれる存在にならないといけない」と語っている。
得点者5名(東江心平・渡辺莉太・小山凱成・川﨑大空・山田知希)の合計は13で、チームの総得点と一致する。
※学年はサイト方針により個別には記載していません。
2026年プリンスリーグ関東1部 序盤戦
| 節 | 日付 | 対戦 | H/A | 結果 | 得点者 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1節 | 4/4 | 山梨学院高等学校 | H | ○ 4-2 | 東江心平 28'・32'・84'(ハットトリック)/渡辺莉太 87' |
| 第2節 | 4/12 | 桐蔭学園高校 | A | ● 0-1 | — |
| 第3節 | 4/18 | ジェフユナイテッド千葉U-18 | H | ● 1-3 | 東江心平 69' |
| 第4節 | 4/25 | RB大宮アルディージャU18 | A | ● 1-3 | 川﨑大空 14' |
| 第5節 | 5/2 | 流通経済大学付属柏B | H | ● 1-2 | 東江心平 48' |
| 第6節 | 5/9 | 桐生第一高校 | A | ○ 3-0 | 東江心平 40'/渡辺莉太 50'/山田知希 94' |
| 第7節 | 5/16 | 浦和レッズユース | H | ● 0-1 | — |
| 第8節 | 6/20 | 市立船橋高校 | H | ● 0-1 | — |
| 第9節 | 6/28 | ヴァンフォーレ甲府U-18 | A | ● 3-4 | 小山凱成 11'・61'/東江心平 67' |
→ 第9節終了時点で9位・勝点6・2勝0分7敗・13得点17失点(得失点差-4)。引き分けが1つも無いのはリーグ10チームで帝京だけである。得点13はリーグ5位タイと上位だが、失点17はリーグワースト3位であり、攻撃力はあるが守備に課題を残す。8位・ヴァンフォーレ甲府U-18(勝点7)とも、10位・桐生第一(勝点5)とも勝点差は1にとどまる。2025年に関東1部を制した翌年としては苦しい位置にある。次節・第10節は9月5日、アウェイで山梨学院戦が組まれている。
※試合結果・順位はJFA公式勝敗表・高校サッカードットコムを出典に照合。順位は毎日の自動更新で最新化されます。
関連リンク
- 東京都のU-18高校サッカー順位
- プリンスリーグ関東1部 最新順位
- 前橋育英高校 チーム詳細(2022年インターハイ決勝の相手)
- 四日市中央工業高校 チーム詳細(1991年度選手権の両校優勝の相手)
- 桐生第一高校 チーム詳細
- 成立学園高校 チーム詳細
- 【東京インハイ2026】帝京敗退の衝撃と"戦国東京"の深層
- 全国高校サッカー選手権 歴代優勝校一覧
- プロ内定・2種登録選手一覧
- 高校サッカー順位確認システム トップ