チームの特徴
東海大仰星高校サッカー部は、大阪府枚方市にある学校法人東海大学の付属校・東海大学付属大阪仰星高等学校(1983年に東海大学の付属校として創立)のサッカー部である。部員は選手125人・マネージャー4人(2026年3月現在)の大所帯で、学年別では1年48人・2年44人・3年33人が名を連ねている。
大阪府は大阪桐蔭・履正社・興國・近畿大学附属などがひしめく全国屈指の激戦区であり、東海大仰星はその中で2016年度の全国高校サッカー選手権でベスト4に進出した全国区の実力校である。もっとも2025年にはプリンスリーグ関西1部で最下位となり2部へ降格し、2026年はリーグ唯一の無敗を守って1年での1部復帰を狙う立場にある。全国上位の実績と、直近シーズンの苦戦からの再建という2つの顔を持つチームである。
練習拠点は本校のサッカー・ラグビー場で、2026年のプリンスリーグ関西2部では第7節・第9節の会場としても使われるなど、公式戦の舞台にもなっている。
主な実績
| 大会 | 実績 | 備考 |
|---|---|---|
| 全国高校サッカー選手権 | 6回出場 | 第69回・第80回・第83回・第91回・第95回・第102回 |
| 同 最高成績 | ベスト4(第95回・2016年度) | 大会成績としては第3位 |
| 同 次点 | ベスト8(第91回・2012年度) | |
| 近畿高等学校サッカー選手権大会 | 7回出場・優勝2回(第56回・第69回) | 第69回は2016年度 |
| 全国高校総体(インターハイ) | 全国大会3回出場、最高成績は2回戦(2017年度) | |
| プリンスリーグ関西 | 優勝(2018年) | プレミアリーグ参入戦へ進出も昇格ならず |
| 全国高校サッカー選手権 大阪大会 | 優勝(2023年度) | 第102回全国大会に出場 |
| 全国高校総体 大阪府予選(2026年度) | 第3位(ベスト4) |
→ 選手権通算6回・近畿大会優勝2回という全国区の実績を持ちながら、直近のプリンスリーグ関西では2025年に1部最下位で2部降格を経験しており、2026年はその再建期にある。
チームの歩み
東海大仰星は1990年度・第69回の全国高校サッカー選手権に初出場すると、しばらく全国の舞台から遠ざかったのち、2001年度の第80回で再び全国大会に出場した。その後2012年度の第91回でベスト8まで勝ち上がり、力を蓄えていく。
そして迎えた2016年度・第95回大会で、部史上初のベスト4に進出した。3回戦では2013年度王者の富山第一を破ると、準々決勝では前回王者・東福岡と対戦。シュートわずか1本ながら、66分に吉田純平が挙げた1点を守り切って1-0で勝利するという大金星を挙げた。準決勝では、この大会の優勝校となる青森山田に敗れたものの、大会成績は第3位とされている。同じ2016年度には第69回近畿高等学校サッカー選手権大会も制している。
その後は2023年度に選手権大阪大会を制して第102回全国大会へ進むなど、全国の舞台への出場を重ねている。
プリンスリーグ関西での歩み
| 年 | リーグ | 順位 |
|---|---|---|
| 2017 | プリンスリーグ関西 | 4位(昇格初年度) |
| 2018 | プリンスリーグ関西 | 優勝 |
| 2019 | プリンスリーグ関西 | 3位 |
| 2020 | スーパープリンスリーグ関西 | 2位 |
| 2021 | プリンスリーグ関西 | 4位 |
| 2022 | プリンスリーグ関西1部 | 3位 |
| 2023 | プリンスリーグ関西1部 | 5位 |
| 2024 | プリンスリーグ関西1部 | 6位 |
| 2025 | プリンスリーグ関西1部 | 10位(最下位)→2部降格 |
| 2026 | プリンスリーグ関西2部 | 3位(第9節終了時点) |
2018年の優勝は、プリンスリーグ関西がまだ1部・2部に分かれる前のリーグ全体としての優勝であり、この年は続くプレミアリーグ参入戦(プレーオフ)にも進出したが、昇格には届かなかった。2022年以降は1部リーグで3位・5位・6位と少しずつ順位を落とし、2025年には最下位に沈んで2部へ降格。2026年はその2部で無敗を続け、1年での1部復帰を狙っている。
指導方針
指揮を執る中務雅之監督は東海大仰星のOBで、関西大学を卒業後に母校へ赴任し、29歳だった2011年度からチームを率いている。前任は「中村前監督」で、現在は東海大諏訪高校の校長を務めている。
指導のベースにあるのは「プレイヤーズファースト」という考え方である。
判断はすべて生徒に委ねています
もう一つの軸が「世界基準」と規律である。監督が選手に伝え続けている信条はソクラテスの「無知の知」で、「無知の知の強さ」という言葉を選手に伝えているという。求める選手像については、次のように語っている。
当たり前のことを、当たり前以上にできて、仲間を思いやれる人。賢く冷静にプレーできて、正しい判断を下せる人
目指すチーム像は「全員サッカー、攻・守一体となったバランスのとれたサッカー」。監督自身は「例年、ウチはそこまで爆発的に速い選手はいない」とも語っており、突出したスピードに頼らない組織的なサッカーを志向していることがうかがえる。その中でもロングスローは実際の武器の一つで、2026年度インターハイ大阪府予選の準決勝では、山下恭佑のロングスローのこぼれ球から2点目が生まれている。
練習環境とチーム編成
拠点は本校のサッカー・ラグビー場。2018年には人工芝グラウンド「松前記念総合グラウンド」が完成し、陸上トラック・多目的グラウンド・サッカー・ラグビー場・テニスコート・野球場が整備された。室内練習場も備える。ラグビー部との共用だが、常に半面は専用で使える。
活動は月曜から金曜が16:00〜19:00、土曜は13:45から、日曜はトレーニングマッチが中心である。
チーム編成はAチームがプリンスリーグに、Bチーム「東海大仰星B」が大阪府リーグに所属している。
また、中等部が2026年度の大阪中学校サッカー選手権大会 中央大会で優勝している。決勝(7月30日)では大阪朝鮮中級学校に1-0で勝利し、近畿大会へ進んだ。
輩出した主なプロ選手
藤春廣輝(DF)は2026/27シーズンもFC琉球でプレーを続けている。日本代表出場3試合を数え、2016年には明治安田J1優秀選手賞を受賞した、同校が輩出した代表的な選手である。
大崎航詩(MF)は2026/27シーズン、J1の水戸ホーリーホックに在籍している。2025年には明治安田J2優秀選手賞を受賞した。
大崎と面矢行斗(DF)は、いずれも2016年度・第95回でベスト4に進出したときのスタメンである(大崎はMF4番、面矢はDF6番)。このベスト4の世代からプロが2人生まれたことになる。
現役選手にも動きがある。大阪経済大学の山本青英(FW)が、2026年7月29日付でJFA・Jリーグ特別指定選手に認定され、愛媛FCへ加わった。
プロ選手の現所属クラブは移籍により変動する場合があります。最新の所属情報は各クラブ公式サイトなどでご確認ください。
2026年の注目選手
| 選手 | ポジション | 学年 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 小堀厳咲 | MF | 3年 | 主将。プリンスリーグ2026でチーム最多7得点(リーグ得点ランク3位タイ)。インハイ予選準決勝でも2得点 |
| 浅井瑛斗 | FW | 3年 | プリンスリーグ2026で5得点。第3節・関西学院戦でハットトリック |
| 名部希翔 | MF | 3年 | プリンスリーグ2026で2得点。第9節・滝川第二戦で先制点 |
| 山下恭佑 | DF | 3年 | 左サイドバック。ロングスローが武器 |
| 森川太陽 | GK | 3年 | インハイ予選準決勝で先発 |
| 塩山楽 | DF | 3年 | センターバック |
| 齋藤楓磨 | DF | 3年 | センターバック |
| 福田健心 | DF | 3年 | |
| 伊藤隆之介 | MF | 3年 | ボランチ |
| 藤川智也 | MF | 3年 | 右サイド |
| 岡本唯佐 | FW | 3年 |
このほか、FW中野琉允がリーグ6得点、DF仲地勇人が3得点を挙げている(両選手の学年は確認できていない)。
※学年は2026年度のもの。ルーキーリーグ(U-16)の登録メンバーなど、プリンスリーグの出場記録が確認できない選手は除外している。
2026年 プリンスリーグ関西2部 戦績
| 節 | 日付 | 会場 | 対戦 | 結果 | 東海大仰星の得点者 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1節 | 4/5 | J-GREEN堺S1 | 東海大仰星 2-0 近江(B) | ○ | 小堀厳咲2(25分、57分) |
| 第2節 | 4/11 | J-GREEN堺S5 | 東海大仰星 1-1 関大北陽 | △ | 小堀厳咲(7分) |
| 第3節 | 4/18 | 履正社茨木グラウンド | 東海大仰星 7-1 関西学院 | ○ | 中野琉允2(1分、51分)、浅井瑛斗3(9分、29分、48分)、名部希翔(30分)、仲地勇人(30分) |
| 第4節 | 4/25 | 京都共栄学園 | 京都共栄 1-1 東海大仰星 | △ | 小堀厳咲(74分) |
| 第5節 | 4/29 | 神戸弘陵グラウンド | ヴィッセル神戸U-18(B) 0-5 東海大仰星 | ○ | 小堀厳咲2(10分、17分)、中野琉允2(25分、32分)、浅井瑛斗(60分) |
| 第6節 | 5/4 | J-GREEN堺天然芝2 | 大阪桐蔭 1-1 東海大仰星 | △ | 中野琉允(73分) |
| 第7節 | 5/10 | 東海大仰星高校グラウンド | 東海大仰星 2-1 京都橘(B) | ○ | 浅井瑛斗(6分)、中野琉允(32分) |
| 第8節 | 6/14 | 金光大阪G | 金光大阪 0-3 東海大仰星 | ○ | 仲地勇人2(49分、65分)、小堀厳咲(84分) |
| 第9節 | 6/21 | 東海大仰星高校グラウンド | 東海大仰星 1-1 滝川第二 | △ | 名部希翔(71分) |
9試合を終えて5勝4分0敗・勝点19・23得点6失点・得失点差+17で3位につけている。10チーム中ただ1つの無敗を保っており、得失点差+17はリーグ最大の数字である。首位・滝川第二(勝点20)、2位・大阪桐蔭(勝点20)とはいずれも勝点1差。第9節終了時点では滝川第二と勝点1差の2位につけていたが、同じ節で大阪桐蔭が勝利したため3位となった。
得点は5人で23点(小堀厳咲7、中野琉允6、浅井瑛斗5、仲地勇人3、名部希翔2)を挙げており、これはチーム総得点と一致する。リーグは10チームによる18節制で、第10節は9月5日から再開される予定で、シーズンはまだ折り返し地点である。
2026年度 インターハイ大阪府予選
| ラウンド | 日付 | 対戦 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 中央トーナメント1回戦 | 5/17 | 浪速 | ○3-1 |
| 2回戦 | 5/24 | 大阪立命館 | ○4-0 |
| 準々決勝 | 5/31 | 履正社 | ○3-0 |
| 準決勝 | 6/6 | 大阪桐蔭 | △2-2(PK3-4) |
準決勝はヤンマースタジアム長居で行われた。前半11分、名部希翔の左からの低いクロスを小堀厳咲がヘディングで押し込んで先制すると、後半17分にも山下恭佑の左からのロングスローのこぼれ球を小堀が押し込んで2-0とリードを広げた。しかし終盤に2点を返されて2-2の同点となり、PK戦は3-4で敗れた。9年ぶりとなる全国出場はならなかった。
準々決勝では強豪・履正社を3-0で下している。大会は近畿大学附属が優勝し、近畿大学附属と大阪桐蔭の2校が全国大会へ進んだ。
東海大仰星の最終成績は第3位(ベスト4)である。