チームの特徴
町田ゼルビアユースは、東京都町田市を拠点とするFC町田ゼルビアのアカデミーである。クラブの歴史は下のカテゴリーから順に積み上げられてきた。1970年代後半に、町田サッカー協会に所属する小学生を選抜したFC町田トレーニングセンターが設立され、その後子どもたちの成長にあわせてジュニアユース(中学生年代)が生まれ、1986年秋にFC町田ユースが発足した。高校のサッカー部に所属しない、町田の少年クラブ育ちの高校生15名が集まって始まったのがユースの出発点である。1989年には年齢制限のない社会人年代のFC町田トップチームが誕生し、下から積み上げるクラブのピラミッドが完成した。
現在は2026年から高円宮杯 JFA U-18プリンスリーグ関東2部に初昇格している。昇格の前段として2025年には東京T1リーグを制し、プリンスリーグ関東2部の参入戦を勝ち抜いた。
スタイル: アカデミーヴィジョンとして「子供たちを町田経由で世界へ羽ばたかせる」を掲げる。クラブ創設者・故重田貞夫の信念を継ぎ、「美しく、創造的なフットボールを追求」することを理念とする。育成コンセプトは「巧い(SKILLFUL)」「賢い(CLEVER)」「タフ(TOUGH)」の3つ。プレースタイルは「ボール支配による攻撃的なサッカー」で、①相手とスペースをコントロールする、②攻守一体で戦う、③コレクティブに戦う、④勝利へのこだわりを持つ、の4原則を掲げている。
※出典:クラブ公式サイト(会社概要・アカデミーページ)
主な実績
| 大会 | 実績 | 備考 |
|---|---|---|
| 全国大会(1990年) | 準優勝 | 外丸・小池を中心に快進撃し初めて決勝に進出、読売ユース(現・東京ヴェルディユース)に敗れる |
| 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)(1993年) | 3位 | |
| 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)(2015年) | 全国大会出場 | 当時は東京都4部(T4)所属 |
| 金沢ユース(U18)大会(2023年) | 準優勝 | 決勝で青森山田に0-1 |
| 第13回和倉ユースサッカー大会(2025年) | ベスト8 | 決勝トーナメント1回戦でガンバ大阪ユースに2-0、準々決勝でヴィッセル神戸U-18に0-1 |
| 第27回東京都クラブユースサッカーU-17選手権(2026年) | 3位 | 3位決定戦 横河武蔵野FC U-18に1-1・PK5-4 |
| 東京T1リーグ(2025年) | 優勝 | 18試合14勝2分2敗・勝点44(42得点13失点) |
| 高円宮杯 JFA U-18プリンスリーグ関東2部(2026年・第9節終了時点) | 5位(10チーム中) | 4勝0分5敗・勝点12(12得点18失点) |
※出典:町田サッカー協会 公式沿革、クラブ公式試合結果ページ、koko-soccer戦歴
チームの歩み
1986年 ユースの発足
1986年秋、高校のサッカー部に所属しない町田の少年クラブ育ちの高校生15名が集まり、FC町田ユースが発足した。1989年には社会人年代のFC町田トップチームが誕生し、下部組織から積み上げてきたクラブのピラミッドが完成した。
1990年 全国の決勝へ
1990年、FC町田ユースは全国大会に出場し、外丸・小池を中心とした快進撃で初めて決勝に進出。読売ユースに敗れはしたものの見事な戦いぶりを見せ、準優勝を果たした。1993年には日本クラブユースサッカー選手権(U-18)で3位に入っている。
2015年 都4部からのジャイアントキリング
2015年、町田ユースは東京都4部(T4)=実質6部相当に所属していたが、第39回日本クラブユース選手権(U-18)の関東予選2次リーグで5試合3勝2分の無敗という結果を残した。プレミアリーグEASTの鹿島アントラーズユースに2-1で勝利したほか、浦和レッズユースと0-0、ヴァンフォーレ甲府U-18と1-1で引き分け、栃木SC U-18戦は2点ビハインドからラスト15分で3点を奪う大逆転勝利、千葉SCには5-0で快勝した。グループ2位となり、全国大会出場権を獲得。同年11月にはT4を優勝しT3へ昇格した。
都4部から11年でプリンスへ
2015年のT4優勝を皮切りに、2016〜2017年はT3(2017年に早稲田実業とのPK戦13-14を制して優勝)、2018年はT2、2019年にT1へ昇格。そして2025年にT1を優勝(18試合14勝2分2敗・勝点44・42得点13失点)すると、同年12月のプリンスリーグ関東2部参入戦で1回戦の帝京第三に2-0、参入決定戦の東京成徳大深谷に4-2で勝利し、2026年からプリンスリーグ関東2部に初昇格した。
アカデミーからトップチームへ
町田のアカデミーからトップチームへは、千葉奏汰、橋村龍ジョセフ、樋口堅、真也加チュイ大夢とトップ昇格の系譜が続いている。
※出典:町田サッカー協会 公式沿革、クラブ公式試合結果ページ、koko-soccer戦歴
育成システム・指導体制
ユース監督は中山貴夫(2022年就任)。ブレイズ熊本のジュニア・ジュニアユース、ロアッソ熊本ユースの監督などを経て就任し、クラブ公式は「FC町田ゼルビアユースをプリンス関東2部リーグへの初昇格に導いた」と紹介している。
アカデミーダイレクターは菅澤大我(2021年就任・JFA公認A級)。2026年5月には韓国Kリーグの江原FCとの技術交流協力が締結され、菅澤ADが江原FCトップチームのテクニカルコーチとして派遣されている。
2026年2月には森村昂太がユースコーチに就任した。森村は2015〜2020年にFC町田ゼルビアのトップチームでプレーした選手で、FC東京U-15・U-18からFC東京、水戸、北九州、福岡、町田、クリアソン新宿という経歴を持つ。
選手構成は2026年で43名(3年16・2年12・1年15)。前所属がFC町田ゼルビアジュニアユースの選手が22名で約半数を占め、次に多いのがFC多摩ジュニアユースの6名。ほかインテルアカデミー系、湘南ベルマーレU-15 EAST、FC府中、ベガルタ仙台ジュニアユースなどの出身者が集まっている。
サポート体制では、トップチームの管理栄養士による栄養サポートが練習後すぐに提供されるほか、提携病院(整形外科・リハビリテーション科)によるメディカルサポートでトップチームと同じ機材が用意されている。
海外との接点もある。過去にはユースの佐藤陸・前田陸斗がセルビアのFKヴォイヴォディナ・ノヴィサドへ短期留学した実績があり、2026年には前述の江原FCとの技術交流協力が加わった。
会場については、2026年のホームゲームは拓殖大学八王子国際キャンパスサッカー場を主に使用し、NICHIBUN SAKURA FIELD(日本文化大学小比企総合グラウンド)やトップチームと共用のFC町田ゼルビア三輪緑山ベースも会場として使う。なお、NICHIBUN SAKURA FIELDは日本文化大学の施設である。
※出典:クラブ公式サイト(アカデミーページ・ニュースリリース)、クラブ公式2026シーズン試合一覧
輩出した主なプロ選手・OB
当ページで扱うのはユース(高校年代)に在籍した選手に限る。
樋口 堅
2022年にトップチームへ昇格。2026年はY.S.C.C.横浜(JFL)に所属し、2026-27シーズンのキャプテンを務める。
真也加 チュイ 大夢
2025年にトップチームへ昇格。2026年6月17日からSHIBUYA CITY FC(関東1部)へ育成型期限付き移籍中である。
このほか、以下の選手もユースOBである。
- 青木義孝:2014〜2016年にユース在籍。拓殖大学を経て、2026年は鹿児島ユナイテッドFC
- 橋村龍ジョセフ:2017年にクラブ史上最年少でトップチームに2種登録されJ2デビュー。U-17日本代表歴あり
2026年W杯日本代表26名に同クラブのアカデミー出身者はいない。
補足:プロ選手・指導者の所属は異動により変動する。最新の情報はJリーグ公式サイトなどでご確認いただきたい。
※出典:Wikipedia各選手項目、Jリーグ公式、クラブ公式ニュースリリース
2026年の注目選手
2026年のプリンスリーグ関東2部で得点・出場を重ねているのは以下の選手たちである。原櫻太(3年・FW)が5得点でリーグ得点ランキング2位につけ、チームを牽引している。
| 選手 | 学年・ポジション | 前所属 | 2026年プリンス関東2部での実績 |
|---|---|---|---|
| 原櫻太 | 3年・FW | FC町田ゼルビアJY | 5得点でリーグ得点ランキング2位。第2〜5節に4試合連続得点 |
| 安田龍都 | 3年・FW | ジェファFC | 2得点 |
| 藤巻陽向 | 3年・FW | 湘南ベルマーレU-15EAST | 1得点(第3節) |
| 有馬佑賀 | 3年・MF | FC多摩JY | 1得点(第5節) |
| 奥山瑛人 | 3年・FW | インテルアカデミージャパン | 1得点(第5節) |
| 武岡大知 | 3年・DF | tfa | 1得点(第5節)。DFながら得点 |
| 橋田琉佳 | 2年・FW | FC町田ゼルビアJY | 1得点(第9節・決勝点につながる先制点) |
| 小澤瑶向 | 2年・GK | FC町田ゼルビアJY | 全9節でGKとして先発 |
| 熊谷瑛志 | 3年・DF | FC町田ゼルビアJY | 第4〜9節で先発CB |
| 牧田朝陽 | 3年・DF | FC町田ゼルビアJY | 第3節以降ほぼ先発 |
| 本橋璃玖 | 2年・MF | FC多摩JY | 第2節以降ほぼ先発 |
| 船戸瑠心 | 3年・MF | FC町田ゼルビアJY | 第1〜7節で先発 |
2026年 プリンスリーグ関東2部の得点者
| 選手 | 得点 | 内訳 |
|---|---|---|
| 原櫻太 | 5 | 第2節82分/第3節18分/第4節64分・90+2分/第5節75分 |
| 安田龍都 | 2 | 第7節45+2分/第9節66分 |
| 藤巻陽向 | 1 | 第3節22分 |
| 有馬佑賀 | 1 | 第5節23分 |
| 奥山瑛人 | 1 | 第5節31分 |
| 武岡大知 | 1 | 第5節35分 |
| 橋田琉佳 | 1 | 第9節48分 |
→ 7選手の得点を合計すると12得点となり、チームの総得点(GF12)と完全に一致している。
※選手の学年・前所属・出場記録はFC町田ゼルビア公式の各節試合結果ページおよびクラブ公式のユース選手一覧による。卒業生は含めない。
2026年プリンスリーグ関東2部 前期の戦績
| 節 | 日付 | 対戦相手 | スコア | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 第1節 | 4/4 | 横浜F・マリノスユース | 0-5 | ● |
| 第2節 | 4/12 | 日本体育大学柏高校 | 1-2 | ● |
| 第3節 | 4/19 | 日本大学藤沢高校 | 2-0 | ○ |
| 第4節 | 4/25 | 栃木SC U-18 | 2-1 | ○ |
| 第5節 | 5/3 | 矢板中央高校 | 4-2 | ○ |
| 第6節 | 5/10 | 桐光学園高校 | 0-1 | ● |
| 第7節 | 5/17 | 西武台高校 | 1-3 | ● |
| 第8節 | 6/21 | 鹿島学園高校 | 0-3 | ● |
| 第9節 | 6/28 | 鹿島アントラーズユースB | 2-1 | ○ |
→ 9試合を終えて4勝0分5敗・勝点12、12得点18失点(得失点差−6)で10チーム中5位。開幕2連敗のスタートから第3〜5節を3連勝し、その後第6〜8節は3連敗と苦しんだが、第9節では鹿島アントラーズユースBに競り勝った。プリンスリーグ関東2部は昇格初年度である。後半戦は9月6日の第10節・横浜F・マリノスユース戦(ホーム)から再開し、最終節は12月5日のアウェイ鹿島アントラーズユースB戦となる。最新の順位はプリンスリーグ関東2部で確認できる。
※出典:クラブ公式の各節試合結果ページ、クラブ公式2026シーズン試合一覧
2026年のその他の公式戦
Jユースカップでは1回戦(5月30日)で三菱養和SCユースに0-4で敗れた。第27回東京都クラブユースU-17選手権では決勝リーグでアローレ八王子U-18に3-0、南葛SC U-18に12-0で勝利した一方、東京ヴェルディユースには1-4で敗れ、3位決定戦では横河武蔵野FC U-18と1-1からのPK5-4を制して3位となった。第14回和倉ユースサッカー大会2026にも出場中で、8月6日の予選リーグ初戦は東海大福岡に0-1で敗れている。セカンドチームのFC町田ゼルビアユースBは東京T3リーグに参戦し、第1〜6節を6戦全勝としている。
※出典:クラブ公式2026シーズン試合一覧、クラブ公式各節試合結果ページ